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未発表デモ曲も追加されたMSGリマスター盤(2ページ目)

マイケル・シェンカー・グループの初期作品がリマスターエディションになって登場。今回1stアルバム『神』のボーナストラックとして、あのビリー・シーンも参加した未発表のデモ曲が追加収録されている。

執筆者:田澤 仁


ビリー・シーンも参加していた未発表デモ曲


神
ビリー・シーンも参加したデモの5曲はオフィシャル盤初登場。『神』のナンバーとは違った雰囲気なのがデモらしくていい。
マイケル・シェンカー・グループのアルバムがデジタルリマスターされるのは、実はこれが最初ではない。1stの『神』も、2000年にリマスターされて復刻されている。このときは、「Armed and Ready」と「Into the Arena」のライヴバージョン、そして「Cry For The Nations」のラジオエディットバージョンの3曲がボーナストラックとして追加されている。これは80年当時『HALF LIVE』としてリリースされていたものを収録したものだった。今回はさらに、1979年当時のデモ曲が5曲も追加収録されているのだ。もちろんいずれも未発表の曲ばかり。79年といえば、おそらく『神』の制作よりも前、マイケル・シェンカー・グループの出発点にあたるサウンドが、ここに収められているということになる。

このデモ曲のレコーディングに参加したメンバーは、ヴォーカルのゲイリー・バーデンのほか、元モントローズ、その後ホワイトスネイクやカヴァーデール/ペイジに参加するデニー・マッカーシー(ds)、そしてベースはなんと、タラスにいたビリー・シーン(現MR.BIG)だったというから驚きだ。

デモ録音ということでリラックスしていたのか、これらの5曲はいずれも、『神』以降のMSGのアルバムほど、張りつめた緊張感に満ちてはいないし、ビリーも超高速ベースを弾きまくっているわけではない。とはいえ、直線的ではないリズムがグルーヴィだし、マイケルはあの独特のトーンで彼らしいフレーズを弾きまくっている。荒々しい魅力に満ちている5曲なのだ。

今回は、『神』と『神話』、それにライヴ盤の『飛翔伝説』の初期3作品がデジタルリマスターで再登場となる。マイケル・シェンカーの長いキャリアの中でも、これらMSG初期作品はハイライトの1つと言える。そして『神』には、MSGの原点、出発点とも言えるデモ音源が追加されているのだから、ファンなら必ず押さえておきたい1枚だろう。また、『神話』にはライヴバージョンを含め未発表曲が7トラック追加されているので、こちらも要チェックだ。


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