ハーモニーもバッチリのアコースティックライヴ
会見の後半では、エリック・マーティン、ポール・ギルバート、ビリー・シーン、パット・トーピーのオリジナルメンバー4人が登場し、まず自らの言葉で再結成のいきさつなどを語った。それによると、昨年、ポールのソロ・ライヴのときにゲストとしてビリーとパットが出演したのがきっかけになったそうだ。ビリーいわく、そのときに“とにかく楽しかった。ここにエリックがいたら最高なのに、とみんなが思った”というところからこの話がスタートしたという。
再結成ツアーへの意気込みを聞かれると、ポールは“たくさんのファンがいてくれたから再結成が実現した。これは単なる4人の再結成ではなく、何千人、何万人での再結成だと思っている”と語り、エリックは“バンドを離れて初めて、他の3人がどんなにすごいか気づいた。この4人でできることがとにかくうれしい”と話す。またパットは“ステージで最初の音を出した瞬間、ものすごく感動して演奏が止まってしまうんじゃないかと思うほど、この4人でやれることの素晴らしさを実感している”と言い、ビリーは“今回の再結成は、たくさんのファンの方たちに喜んでもらえるというのが重要なこと。日本の国、日本の文化、日本の人たちが自分たちを人間としても成長させてくれたから。”としめくくった。
そして最後は、アコースティックスタイルでのライヴパフォーマンス。4人とも椅子に座ったまま、ポールはアコースティックギター、ビリーはベースを持ち、パットはタンバリンで「Daddy, Brother, Lover, Little Boy」、「Green-Tinted Sixties Mind」、「Wild World」、「Alive And Kickin'」の4曲を演奏してくれた。解散後、この4人が集まって演奏するのはこの日のリハーサルが初めてだったというが、さすがに名手たちだけあって、ばっちり息の合った演奏を見せてくれた。徐々にテンションが上がり、ノリもどんどん良くなっていったが、圧巻はやはり4人のコーラスハーモニー。突き抜けるように明るく分厚いハーモニーは、やはりこのバンドの強力な武器だ。またアコースティックスタイルということで、MR.BIGのポップなメロディの素晴らしさもよく伝わってきた。
さて、気になる今後の活動についてだが、ツアー後のことについてはまだなにも決まっていないという。ただ、ビリーは、“新しい曲もすでに数曲あるよ”と言っている。どういう形で発表するかは決まっていないということだが、ひょっとすると新作のリリースもあるかもしれない。