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腰まで泥まみれ~反戦歌特集その2(2ページ目)

2回連続でお届けする反戦歌特集の「後編」は、9・11以降の2000年代編から時代を廻る最新盤、そしてこの時期、襟を正して聴きたい鎮魂歌を1曲、御紹介します。

執筆者:常木 晴亮

そして2007年7月1日、日本の反戦歌のオリジネーターと、次世代アーティストのコラボ作品が登場しました。

そして時代は廻る
中川五郎&真黒毛ぼっくす 「腰まで泥まみれ」

腰まで泥まみれ
中川五郎&真黒毛ぼっくす 『腰まで泥まみれ』
アメリカのフォーク・シンガー、Pete Seeger※に影響を受け歌い始めたという中川五郎は1949年生まれ。高石ともやの大ヒット曲「受験生ブルース」の作者(作詞)としても名高い人です。

※ Pete Seeger
YMOもカヴァー(『YMO GO HOME』 に収録)した、全世界で最も有名な反戦歌「Where have all the flowers gone?(花はどこへ行った)」の作者


真黒毛ぼっくすはアコースティックな編成でパンキッシュな演奏をするグループとして1985年に活動開始、現在はヴォーカル担当 大槻ヒロノリを中心とした(例えばLIVEは来られる人で演る等)自由度高めの形態で活動中。くじら、石川浩司(ex.たま)、梅津和時など、見る人によってはたまらないミュージシャンとの親交も深いユニットです。

タイトル曲の「腰まで泥まみれ」は、中川五郎がPete Seegerの「Waist Deep In The Big Muddy」に訳した歌詞をのせた歌。1969年にURCレコードより発売された彼のデビュー・アルバム(六文銭とのカップリング) 『中川五郎/六文銭』 に収録された反戦歌です。当時、歌詞に出てくる「軍隊の間抜けな隊長」を媒介にして皮肉られたのはベトナム戦争でしたが、30年以上経った現在は、なんだかその対象が増えてしまっている気がするのは私だけでしょうか?

フォーク世代が生んだ意訳魂と、歌い継がれる強い歌

そういえば、元ちとせが歌った「死んだ女の子」や、RCサクセションの『COVERS』1曲目「明日なき世界」にも高石友也のヴァージョンがありましたし(関連記事はコチラコチラ)、COUCHの平泉光司がLIVEでとりあげた「ビッグスカイ」もLou Reedの原曲に中川五郎が日本語詩をのせたものでしたっけ(関連記事はコチラ)。

1970年にアコースティック・トリオのRCでフォーク・グループとしてデビューした忌野清志郎は、ある意味フォーク世代ともいえるわけで、『COVERS』でみせたその意訳魂?は中川五郎らと背景を同じものとしているのかもしれません。

そして大槻ヒロノリや平泉光司ら1世代下のアーティストが、それらの「強い」歌を唄いたくなる気持ちはとても共感できるものですし、そうやって時代が廻るさまをリスナーとして目撃出来るのは幸せなことだなぁ、と思うわけです。

→次のページ は「この時期、襟を正して聴きたい曲」
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