夭逝した不世出の歌姫、エヴァ・キャシディ
■エヴァ・キャシディ『Live at Blues Alley』
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エヴァ・キャシディ『Live at Blues Alley』 96年、ブルースアレイで行われたライブ盤。このライブのあった年の暮れに、エヴァは癌で死亡。彼女の死後、多くの音源が「発掘」され、日の目を見るにいたったが、本作もその1つ。
ジャズをメインとしたスタンダード・ナンバーで構成されている。「Autumn Leaves」の美しさ、「Bridge over Troubled Water」で魅せる青い炎のような情熱は、同世代の追随を許さない力強さをもっている。
1. Cheek to Cheek
2. Stormy Monday
3. Bridge over Troubled Water
4. Fine and Mellow
5. People Get Ready
6. Blue Skies
7. Tall Trees in Georgia
8. Fields of Gold
9. Autumn Leaves
ほか
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エヴァ・キャシディ。もしかすると、ジャズファンでも彼女の名前を知らない方も少なくないのではないでしょうか? 96年に病により急逝したとき、ヴォーカリストとしての彼女を知る人は全世界にもわずかしかいませんでした。
彼女の死後、コンピレーションの形で発売されたアルバム「SONG BIRD」がきっかけとなり、彼女の歌声は瞬く間に噂として、英米の音楽ファンの間に広まっていきます。ストラトキャスターを抱え、ハスキーヴォイスで歌う彼女のスタイルは、既成のジャズにも、ロックにも回収されないスタイルを持っていましたが、強いて言うならそのブルースフィールと音楽性の高さから、私はジャズヴォーカリストとして捉えています。
彼女の魅力は何といってもその声。独特のハスキーヴォイスと、音楽的な間合いは、男も女も「やられて」しまうこと請け合いです。
本作では秋らしく、「Autumn Leaves」なども入っています。誰もが知る名曲「Bridge over Troubled Water」も、あまりの力強さ、訴えかける情感に、身体が熱くなってくる自分に気がつくことでしょう。秋の夜長に聴くにはぴったりのアルバムだと思います。
最後は
日本の大御所癒し癒されるあの人のピアノソロアルバムをご紹介!