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ビッグバンド特集 Vol.2

ビッグバンドって、カウント・ベイシーやグレン・ミラーだけではありません。ジャズだけに個性豊かなビッグバンドは数多く存在します。ビッグバンド特集「ワン・モア・ターイム」!

執筆者:佐久間 啓輔

文章: 佐久間 啓輔(All About「ジャズ」旧ガイド)


前回の特集でビッグバンドとはどういったものか?について語ってみたが、今回と次回の2回に分けて、偉大なビッグバンドリーダーたちを紹介!

※ジャケット写真がAmazon.comにリンクしています。


スイング時代のスター
スイング時代はジャズメンにとってバブルでありました。それは我が国日本でも同じで、一晩分のギャラの入った封筒が立ったといいます。この時代のビッグバンドの特徴は、エンターテイメント性の高さと、タイトなリズム。溜めるノリが好まれている現代では、このタイトなリズム感を表現できなくて苦労している方も多いのではないでしょうか?

「スイングの王様」
ベニー・グッドマン

詳しくは映画、『ベニー・グッドマン物語』を是非見ていただきたい。名曲「スイング・スイング・スイング」に象徴されるように、グッドマンもバンドもスイングしまくっています。アフリカ系アメリカ人を起用した始めての白人バンドとして社会的にも大きな貢献をはたしていると言えるでしょう。ジャケットの『ライブ・アット・カーネギーホール』は、クラシックの殿堂カーネギーホールでの初めてのジャズコンサートの記録。超豪華メンバーで臨んだこのコンサートはジャズ史上に燦然と輝く名作です。

お馴染みナンバーのオンパレード
グレン・ミラー

詳しくは映画、『グレン・ミラー物語』を是非見ていただきたい。「イン・ザ・ムード」「ムーンライト・セレナーデ」など、お馴染みのナンバーのオンパレードで親しみを感じてしまう。この人、実は1944年に戦死しています。慰問演奏のフライトで帰らぬ人となってしまいました。しかしグレン・ミラーは不滅だ!その証拠に現在グレン・ミラー・オーケストラは、3っつあるという。

 

ビッグバンドと言えば・・・
演出されたステージに食傷ぎみのミュージシャン達は、そのフラストレーションを小編成のバンドに求めはじめる。そこでビバップなどの革新的な音楽が生まれるのですが、ビッグバンド界でも新しいムーブメントが。カウント・ベイシーに代表されるラフなアレンジで、ビッグバンドにも自由をという動きは、アフリカ系アメリカ人のうねるようなリズムと相まって、たちまち人気をはくすようになりました。

ジャズ界のピカソ
デューク・エリントン

この人も数々の名曲を世に放っています。「テイク・ジ・A・トレイン」「キャラバン」「サテンドール」などお馴染みの曲ばかりです。しかしエリントンのバンドのように演奏するのは難しい。オリジナルの譜面を演奏しているバンドって少ないんじゃないかな?個を重視するバンドならではの演奏は、時には斬新に響くのである。よく聴くと、アンサンブルもバラバラで、「これでいいのかなぁ?」と思わず感じてしまうが、エリントンバンドの場合はこれで、もとい、これが良いのでしょう。自由なスペースが散りばめられ、トランペットのキャット・アンダーソンをはじめ皆いきいきと演奏しています。

ミスタービッグバンド
カウント・ベイシー

エリントンがピカソなら、この人はビッグバンド界のシェークスピアです。これぞビッグバンドといったエッセンスに溢れ、そしてそれらはもちろんベイシーによって創られたものなのです。一般うけでいうと控えめな言葉しか出てこないが、アマチュアビッグバンドにとってはもはや水や空気のような存在。曲よりもむしろアレンジに目がいってしまうのが、一般うけしない大きな理由だが、そのダイナミックな仕掛けはいつ聴いても気持ちがいい!

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