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トランペット特集(2ページ目)

魅力いっぱいのジャズトランペット。一般的な楽器なのに、未だに多くの謎をもつトランペット。そして今、そのベールを脱ぐ!

執筆者:佐久間 啓輔

ジャズトランペットの歴史

ジャズトランペッターといえば、サッチモことルイ・アームストロングを最初に紹介しないわけにはいきません。独特の歌声で世界中にファンをもつサッチモのトランペットは、正直、古臭さを感じられるかもしれません。しかしその留まるところをしらない歌心は、現在でも変わることのない魅力だと思います。

そしてジャズ界は40年代以降ビバップ~ハードバップというモダンジャズの時代を迎えます。トランペッターで言えばディジー・ガレスピーの登場で、その幕を開けます。ガレスピーは、これまでにないテクニックで、50年代以降活躍するクリフォード・ブラウン、マイルス・デイビス、リー・モーガン等多くのトランペッターに影響をあたえました。

フレディ・ハバード、チェット・ベイカー、ブルー・ミッチェル、アート・ファーマー等ソリストが活躍するなか、ビッグバンドを中心に活躍するハイノートヒッターたちの存在も忘れるわけにはいきません。ハリー・ジェイムスのようなショウマンシップあふれるトランペッター、ハイノートのシンボルとされるメイナード・ファーガソン、セクションで職人的技を披露するキャット・アンダーソン、スヌーキー・ヤング等の超人的演奏は、現代のジョン・ファディス、ルー・ソロフ、エリック宮城などに受け継がれています。

そして現代。ウィントン・マルサリスの伝統継承派にみな足並みを揃えたかと思えば、ロイ・ハーグローブみたいに元気なトランペッターもいてワクワクしてきます。次はその中でも、これからの日本のジャズシーンをひっぱっていくであろう現在注目度ナンバーワン、高瀬龍一氏のCD発売記念ライブのもようをレポートしたいと思います。


注目度ナンバーワン!
高瀬龍一CD『Turn Around』発売記念ライブレポート

レコーディングライブに引き続き、“レコ発ライブ”にもお邪魔させていただきました。今回最初に感じたのが、バンドの一体感。もともと気の合ったメンバー達で、当然まとまりはあったのですが、その一体感は以前にもまして安心して聴いていられるものでした。メンバー全員のテクニックにも裏づけされるものだと思います。

『Turn Around』はなんと2枚組みライブアルバム。ようするにライブ一本まるまる収録されているわけで、高瀬氏のジャズに対するこだわりが感じられます。曲は全編オリジナルで、前作のアコースティックなイメージに対し、エレクトリックな印象が強いものとなっています。

高瀬氏の破綻することの無いトランペットの完璧なコントロールについ目を奪われがちだが、そのメロディーセンスにも是非注目していただきたい。曲の旋律、メカニカルなアドリブフレーズの間に見え隠れするメロディ。今後の動向もチェックしたくなるミュージシャンの一人です。

高瀬龍一オフィシャル・ホームページ

 

関連リンク:海外のトランペッター日本のトランペッター

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