■ジャズとギタリスト もともとリズム楽器なので、もっぱら「ズンチャ、ズンチャ」とリズムを刻んでいただけであったジャズギター。そんな地味な存在に光を当てたのが、チャーリー・クリスチャン。ピックアップ搭載のギターが造られ、ソロ楽器として認識されていく過程で、クリスチャンはギタリストとしてビバップのスタイルを完成させたのである。 40年代のビバップ期には、さほど目立つことのなかったギタリストだが、50年代のハードバップ期に入り、個性的なミュージシャンが頭角を現し始める。ケニー・バレル、ジム・ホール、ジョー・パス、グラント・グリーン、タル・ファーロウ、グラント・グリーン・・・。なかでも圧巻なのは、ウェス・モンゴメリーだ。テクニック、センス、個性、全てにおいて圧倒的である。 ストレートなジャズギタリストが活躍していくなか、70年代よりロックの要素をとりいれたジョン・マクラフリン、ラリー・コリエルのようなギタリストが台頭しはじめる。ヒュージョン時代であり、ギターブームの幕開けだった。ロック界でのギターヒーローとともに人気をはくしたのが、ラリー・カールトンとリー・リトナー。そして忘れてはならないのがジョージ・ベンソン。ベンソンの影響をうけたギタリストをあげると、きりがないほどで、60年代から現在まで常に時代をリードする。 そして今、なんでもありのこの時代に支持されて続けているギタリストが、パット・メセニー、ジョン・スコフィールドだろう。ジャズをベースにした独自の世界を展開する多くのギタリストのなかで、ひときわ目立った存在である。最近ではジェシ・ヴァン・ルーラーなどのオーソドックスなスタイルのジャズギタリストも、ブレイクしている。 |
■ギタリストと必殺技 人気ギタリストは、必ずと言っていいほど独自の必殺技を持っている。ここぞというトコロで炸裂するそのワザはファンの期待を裏切らない。 ウェス・モンゴメリー【オクターブ奏法】 ジョージ・ベンソン【ハミング奏法】 グラント・グリーン【反復フレーズ】 パット・マルティーノ【反復フレーズ】 スタンリー・ジョーダン【タッピング】 |
いかがでしたでしょうか?ギタリストはジャズに限らず、本当に個性的な人が多い!今回は残念ながら邦人ギタリストの紹介はできませんでしたが、国内にも個性的で素晴らしいギタリストは沢山います。その辺は、またの機会に紹介していきたいと思います。
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