競馬にかかわらずギャンブルにおける『射幸心』のなかで、いちばんコワい心理は“負けを取り戻さねば”状態だ。積み上げた財産を一晩にしてなくしてしまうパターンとしては、追いつめられた思考に陥り、それを一発で挽回しようとして無謀な勝負にハシるケースが多い。これはビジネスの世界にも通じるのだが、そのような状況で勝負をかけても、ウマくいかないのは誰の目にもアキラかである。
たしかに100円が400万円になった!と聞けば「よっしゃあ」という気持ちになるが、そんなオソろしい馬券に人生は賭けられない。そのへんのバランス感覚をフツーは持っているはずなのに、ドツボにハマってしまうのは、焦りとともに妙な期待感を抱いてしまうからだ。ギャンブルというのは不確定要素と常に背中合わせなのを忘れてはいけない。
先日、某スポーツ新聞に面白い記事が載っていた。ヒジョーに含蓄ある内容なので簡単に紹介しよう。ちょっと笑ってしまうが。
■競馬予想会社が脱税!■
中央競馬予想会社「グローバルワン」(東京)グループの4社が、2年間に総額約20億円の所得を隠し法人税約6億円を免れたとして、東京国税局は法人税法違反(脱税)容疑で同社の渡辺社長(31)と4社を東京地検に告発した。隠した所得のうち十数億円を馬券につぎ込んだらしいが、外れることが多く1レース300万円も負けたことがあったという。
これこそユガんだ『射幸心』だろう。競馬の予想が絶対的でないことを一番よく知ってる?はずの人間でさえ、そんな危険な心理状態になってしまうのである。悪いことしてまでギャンブルしてはいけないし、そう簡単に『一獲千金』は成し遂げられないのである。つまり『射幸心』とはいつの間にか自分で煽ってしまうモノなのだ。
<教訓>
あなたの人生を損なうおそれがありますので、新馬券の買いすぎに注意しましょう。競馬マナーを守りましょう。
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