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スタジオライフ『マージナル』稽古場見学

「マージナル」と呼ばれる男性だけの世界を舞台にした萩尾望都の傑作SFマンガが、劇団スタジオライフによって初舞台化。劇団でも初めての試みとなる、ファンクラブ会員を招いての稽古見学会にお邪魔しました。

執筆者:長谷川 あや

男優のみで構成される劇団

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舞台稽古風景。実際の舞台とはまた違った緊張感があります
萩尾望都──。
この名前を聞いて、ちょっとした感傷を覚える女性も多いと思います。
いわずと知れた少女マンガの大家。約四十年間、多数の名作を生み出し、今もなお、第一線で活躍し続けています。

あの独特の世界観!
人間の想像って、ここまで無限の広がりがあるものなのっ!?

と、ガイドも学生時代、むさぼるように萩尾漫画を読んだ思い出が。
(今回の舞台化にあたり、文庫版をちゃっかり大人買いしてしまいましたヨ)

その萩尾の傑作『マージナル』が、初めて舞台化されます。舞台化を行うのは俳優は男性のみ。演出を務める倉田淳さんのみが女性という劇団スタジオライフ萩尾作品については、これまでも『トーマの心臓』『訪問者』『メッシュ』を上演してきました。

『マージナル』は、西暦2999年。男だけの不毛の世界を描いたSFとあり、まさにスタジオライフにうってつけの題材。しかも今回は、「都市編」「砂漠編」の2本に分けて上演するとあり、ますます興味深々。「漫画のあのシーンをどうやって?」と演出も気になるところですがはたして!?

劇団創立以来、初めての試み

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演出の倉田淳さん
そんな期待に胸高鳴るなか、稽古場見学に出かけてきました。この稽古場見学は、1985年に劇団が創立して以来、初となる試み。「砂漠編」、「都市編」のチケットを10セット以上ご購入されたファンクラブの方をご招待して行われたスペシャルイベントです。

約1時間にわたり、キャストを変え、今回上演される「都市編」「砂漠編」両ヴァージョンの稽古が行われました。なるほど、片方だけ観ても内容はわかりますが、双方に微妙な違いがあり、これはどちらも観たくなってしまうかも……。なにより、素顔のままの役者の稽古を間近で見られるのはファン冥利に尽きますね。スタジオライフの場合、すらっと背の高い、素敵な俳優さんが多いこともあり、緊張感あふれる稽古場ですが、なんだか華やいだ雰囲気も(笑)。

サプライズ企画も!?

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オリジナルTシャツに着替えた俳優さんたちと一緒に、紅茶と軽食を楽しみました
稽古場見学の後は、サプライズ企画として、ファンと俳優が一同に会してのお茶会が開催されました。その時、役者さんに今回のイベントの感想を聞いてみたところ、舞台ではなく、稽古着で、舞台メイクなしの姿を見せるということはやはり独特の緊張があるそうです。

演出の倉田さんは、「世の中が混沌としている今こそ、上演する意味がある」と製作発表で話しています。暗いニュースが相次ぎ、未来に不安を感じる今日この頃、不毛な未来を舞台にその世界を変えようと生きる人を描いた物語は、わたしたちに何を問いかけるのでしょうか。

開幕は、もう間もなくです。

さあ、次ページでは、稽古の模様を、写真でたっぷりご紹介していきましょう。本番のセットを予想させるような写真も含まれておりますので、ネタバレを気にされる方はお気をつけくださいね。
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