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「ER 15」に登場する懐かしのキャラたち(3ページ目)

アメリカ現地時間4月2日に幕を閉じる「ER 緊急救命室」。ファイナルシーズンにはドラマを去ったキャラクターが数多く登場します!

執筆者:堀川 樹里

ER
「デスパレートな妻たち」のフェリシティ・ハフマンを妻に持つウィリアム・メイシーも「ER」でブレイク
■ウィリアム・H・メイシー■シーズン15 第19話「A Long, Strange Trip」に11年ぶりにゲスト出演
今年59歳になるウィリアムは、シーズン1からシーズン4までER部長であるデビッド・モーゲンスタン役を演じてきました。レギュラーではなくゲスト出演という形で30話出演しています。

毎回登場するキャラクターではなかったものの、重要なシーンには必ず顔を出し、場を引き締めリードする役割を担っていました。シーズン1第1話でキャロル・ハサウェイが搬送されてきたときも、同僚の自殺未遂に騒然となるERを、冷静にまとめていました。その際、マーク・グリーンに対してこのような事態を乗り越えるためのアドバイスとして語った台詞「You set the tone」は、モーゲンスタンのきめ台詞となり、マーク・グリーンが退職するときにジョン・カーターに対しても同じ台詞を使うなど受け継がれていきました。

ウィリアムは、「ER」ゲスト出演中に映画「ファーゴ」でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたり、降板後は感動的なTV映画「ドア・トゥ・ドア」のプロデュース・主演を勤めエミー賞主演男優賞&脚本賞を受賞。大学などで演技の講義をしたりと、多方面で活躍しています。

今回ゲスト出演したエピソードでは、彼でなければ演じられないシーンで登場。ドラマに深みを与えていました。

■アンソニー・エドワーズ■シーズン15 第7話「Heal Thyself」に6年ぶりにゲスト出演(現主要キャラクターが回想するシーンで登場)
今年47歳になるアンソニーは、シーズン1からシーズン8までERドクター、マーク・グリーン役としてレギュラー出演していました。

キャラクターは、医師としての限界や苦悩を最も表現されていたといわれています。出世することで病院の金銭的な問題にも頭を悩ませたり、ERのトイレで暴漢に襲われたことがトラウマになり精神的に不安定になったりと、心の悩みがよく描かれていました。

また、最初はよき夫、よき父として登場したものの、離婚を経験し子供との関係も悪化。想い続けてきた同僚スーザン・ルイスとの別れなども経験し、女性では苦労したキャラクターだといえるでしょう。しかし、晩年は同僚のエリザベス・コーディと再婚し女の子をもうけました。最後は、脳腫瘍が原因で亡くなってしまいましたが、長女とも何となく心を通じさせることができ、病院ではなくハワイのホリデー・ハウスで眠るように息をひきとりました。

アンソニーですが、監督も勤めた「ER」降板後は主だった活動はしていません。降板の理由は「家族との時間を最優先させたいから」だったので、子供たち(15歳、9歳の双子、7歳)が小さいうちは積極的には表舞台に現れないのかもしれませんね。

■ポール・マクレーン■シーズン15 第7話「Heal Thyself」に5年ぶりにゲスト出演(現主要キャラクターが回想するシーンで登場)
今年48歳になるポールは、シーズン4からシーズン10まで外科医ロバート・ロマーノ役としてレギュラー出演していました。

キャラクターは、これ以上のヒール役はいないのではないか、というほどの「腕はよいが、人の話に耳を傾けず、悪態ばかりついている」性格の悪い外科医。エリザベス・コーディへの切ない片思い以外は人間味があまり感じられない役でした。

「ER」の医師たちは何かしらの事故や事件に巻き込まれるとされていますが、その中でもロマーノはヘリコプターで利き腕を切断し、外科医としての復活はならなかったものの、気を取り直したところで、墜落したヘリコプターの下敷きになり死亡するという衝撃的な最後をむかえています。

よく制作スタッフから嫌われるとキャラクターが死ぬという形で降板させられますが、ポールの場合はその反対で、降板後も監督して「ER」制作に何度も参加。役者としても「24」「アグリー・ベティ」などの人気ドラマに出演し話題をよんでいます。今回「ER」にゲスト出演した際も、撮影をとても楽しんでいました(少し体重が増えた印象を受けますが)。

■ローラ・イネス■シーズン15 第7話「Heal Thyself」に約2年ぶりにゲスト出演(現主要キャラクターが回想するシーンで登場)
今年50歳になるローラは、シーズン3からシーズン13までケリー・ウィーバー役としてレギュラー出演。シーズン2はゲストという形で出演していました。

キャラクターは当初、冷酷で自己中心的、キャリア志向の「嫌な女」でしたが、シリーズが進むにつれ人間味が出てきて、深みがある役へと形をかえていきました。同性愛者であることに気がつき、戸惑いながらも幸せを追い求めたりと、多くの女性から支持されたキャラクターでもあります。

学習障害であることをカミングアウトしているローラですが、降板後も監督として「ER」制作に参加したり、「ザ・ホワイトハウス」「ブラザーズ&シスターズ」の監督もしており、舞台裏で大活躍しています。

■ノア・ワイリー■シーズン15 3年ぶりに複数話ゲスト出演
今年38歳になるノアは、シーズン1からシーズン11までジョン・カーター役としてレギュラー出演し、シーズン12にはゲストという形で出演していました。

キャラクターはERとアフリカを舞台に医師として人間として成長していき、視聴者が最も共感投影できた役だったといえます。マーク・グリーン同様、勤務中に刺され大怪我を負い、その後痛み止めの薬に依存するようになったり、妻ケムと共通の悲しみを乗り越えようと苦しんだりと、悩み多きキャラクターでもありました。

ドラマ開始時は23歳という若さだったノアは「ER」を通して役者として大きく成長。メガヒットドラマで長期間同じ役を演じているためイメージが定着してしまい、今後役者として活動するのが大変だともいわれていますが、アップルコンピューターとマイクロソフトの戦いを描いた「バトル・オブ・シリコンバレー」(1999年放送のTV映画)ではスティーブ・ジョブス役を演じ高く評価されました。

「家族ともっと多くの時間をすごしたい」「ドラマを次世代のスターたちに任せたい」と降板した後は、映画を中心に活躍。「ER」シーズン15には複数話出演し、戦い続ける姿をさらけ出し、心に残る演技を見せてくれます!


次も、「ER」ラストシーズンに出演する懐かしのキャストたちリストです!次ページへ>>
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