歌舞伎/歌舞伎関連情報

『暫』は江戸歌舞伎のヒーロー 1(3ページ目)

今月の歌舞伎座さよなら公演五月大歌舞伎では、市川海老蔵さんつとめる『暫 しばらく』がかかっている。これほど江戸歌舞伎の美意識、遊び心に溢れている演目ない、必見の舞台だ。

執筆者:五十川 晶子


あらすじ

舞台は鎌倉の鶴岡八幡宮。後三年の役後、武功のあった中納言清原武衡は自ら公卿姿となり関白の宣下を受けようとしており、家来達も集合している。そこへ加茂次郎兄弟、次郎義綱の許婚・桂の前らが武衡の家来に囲まれてやってくる。
八幡宮の額堂に大福帳を奉納した義綱だが、武衡が雷丸という太刀を奉納しようと額を下ろしたため、争うことになった。また武衡は桂の前に横恋慕。家来になれという武衡に義綱は従わないため、成田五郎らの侍達が義綱達の首を刎ねようとしている。

まさにその時、「しばらく」と声がかかり鎌倉権五郎景政が登場。さすがの武衡達も景政にかなわず、景政は義綱達を救う。あらためて大福帳の額を確認すると宝刀・雷丸ではなくどうやら呪詛の刀らしい。
そこへ武衡の家来の一人・小金丸が本物の雷丸を入手。この小金丸は実は景政の仲間であり、さらに敵方と思われた照葉は、実は武衡館へ入り込んで謀反を景政に知らせていたと知れる。

義綱は無事帰参となり、景政は大きな太刀で武衡の家来達の首をどんどんと刎ね、事件解決で意気揚々と引き上げていく。



その2へ続く。
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