歌舞伎/歌舞伎関連情報

観たいときが最高のチャンス コツ10 初めて楽しむ歌舞伎 その2(2ページ目)

昨テレビでは観たことあるけど、この際劇場で歌舞伎を一度は観てみたい!方々のために、初めてでも楽しく観るための10のコツを、二回にわたってご紹介します。その二回目!

執筆者:五十川 晶子

●動きがゆっくりで退屈になる。→ じっくり観るチャンス。錦絵を見るつもりで。
「現代劇やミュージカルなどに比べ、とにかく動きや展開がゆっくりで辛い」「セリフもゆっくりで聞いているうちに寝てしまう」・・・確かにそうです、はい。
セリフはときに音楽に乗って独特の言い回しになったり、長々と状況説明が入ったり。ドラマの展開もそりゃテレビドラマとか映画とかの映像や、現代劇のスピードと同じというわけにはいかない。

一つに、歌舞伎は「劇」そのものとして楽しむ以外に、「芸」を楽しむものでもあるからだ。女形のしなやかな身体の動き、見得を切った荒事の役のデフォルメされた動き、立ち回りの独特のゆったりした形・・・。一つ一つが役者の鍛錬の賜物でもある。まるで動く錦絵を眺めるように、その構図をじっくり味わうのも歌舞伎の楽しみなのだ。

かと思うと、スピーディーな局面も少なくない。集団による立ち回りや、生世話物とよばれる演目(江戸時代もかなり後期の作品など)や、舞踊の演目、あるいは衣裳を何度も早替りしてみせる場面など、実は思ったよりもテンポは起伏に富んでいるはず。

また、市川猿之助でおなじみのスーパー歌舞伎なら、逆にすごくスピーディー。音楽も照明も衣裳も舞台装置も、何もかもかなりスペクタクル一杯で、従来の歌舞伎のイメージも変わるかも!

紅白の繭玉が場内を飾る。
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