トマトがのんびり人を襲う。
『アタック・オブ・ザ・キラー・トマト』
突然殺人トマトが人間を襲う衝撃のZ級ムービー。あまりのバカバカしさに後世にたくさんの影響も与えた怪作 |
食材であるトマトが出てくるからと言って、これをグルメ映画と呼んでいいのか評価が分かれるところだと思いますが、B級ならず、Z級とも称されるとんでもない映画が『アタック・オブ・ザ・キラー・トマト』です。
初めに言い訳のように出てくる言葉が、ヒッチコックの『鳥』について。初め『鳥』を見た人はそんなことがあるものかと笑った。でも、それがある町で現実に起きたとき、もう誰も笑わなくなった。だから、トマトだって、と言いたいようなのですが、この映画、ホラーではありません。微妙なコメディとしか言い表せません。
まず、ショッキングな表現が、トマトの果肉が飛び散るぐらいしかないことが挙げられます。どこか、ミュージカル風味なところもホラーとは無縁です。トマトは可愛らしくもなく、怖くもありませんし、ハリボテにしか見えません。
笑えないレベルの微妙なコメディ場面が延々と続きます。でも、見終わったときには、不思議な爽快感があるのは事実。それから、見ている間はとてもお腹が空くような気がしますから、やっぱりコレはグルメ映画なのかも知れませんね。
1978年作品ですが、脱力系カルト映画として人気を集め、続編も4作まで作られました。95年には、完璧版と称される完全版まで作られてしまいました。この作品に影響を受けた作品も『マーズ・アタック』をはじめ、何作もあります。見かけに寄らない実力を感じさせる作品なのかもしれませんね。
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