大人のテイストのファンタジーで心に栄養を
9月 丸の内プラゼールほか松竹・東急系にて全国拡大ロードショー |
『アーサーとミニモイの不思議な国』
9月22日より公開中。ファンタジーの王道を行くようなCGと実写がバランスよく配置された作品。見た後は、すがすがしい気分にさせられます。フランス製の作品だからでしょうか、美しい映像とともにどこか気品も感じます。
リュック・ベッソン監督の、最終監督作品という話題をさらったこの作品ですが、リュック・ベッソンは、2009年までにプロデューサーとして16作品も待機中。なんて働き者なんでしょうか?『チャーリーとチョコレート工場』などでも、キュートな魅力を見せてくれた子役のフレディ・ハイモア君も、今はもう15歳。3作品待機中です。あっという間に大人になってしまいそうですね。
『パンズ・ラビリンス』
©2006 ESTUDIOS PICASSO,TEQUILA GANG Y ESPERANTO FILMOJ |
アカデミー賞3部門を始め、あらゆる賞を総なめにした傑作ファンタジー映画が、いよいよ10月6日より公開になります。ファンタジー映画にもかかわらず、、それほどの高評価を受けたというのも、作品としての完成度の高さと、心に突き刺さるようなテーマ性のおかげ。作り上げられた映像の見事さも、ほかの作品には見られない独特な美しさで、訴えかけてきます。
ダークでミステリアスなパンの神の恐ろしげな裏の世界と、スペイン内戦時代のレジスタントに対するフランコ政権軍部の山奥での掃蕩作戦を描く表の現実の世界との絡み合いを、少女の目を通して描いています。
主人公の少女オフェリアは、母が結婚した冷酷な大尉と一緒に暮らすために山奥へとやってきます。そこに現れたパンの神は、「あなたは魔法の国のプリンセスだ」と話しかけてきます。証明するためには、3つの試練を受けなくてはならないのだと。
パンの神と怪人パールマンを演じるダグ・ジョーンズは、『ファンタステック・フォー 銀河の危機』のシルバー・サーファーも演じています。『ヘルボーイ』の半漁人も彼です。
『スターダースト』
『スターダスト』ポスター(C)2007 Paramount Pictures. All Rights Reserved. |
10月27日公開の『スターダスト』は、アクション、ファンタジー、ラブストーリーとしても、すべての要素がぎっしり詰まった贅沢な作品。うっとりするシーンだけでなく、笑えるシーンもたっぷり。大人が元気を蓄えるのにぴったりな作品です。
ロバート・デ・ニーロが演じるのは、キャプテン・シェークスピア。空飛ぶ船の船長。この演技を見るだけでも価値があるぐらい、凄い演技を見せてくれます。魔女に扮するのはミッシェル・ファイファー。年老いた汚れ役を嬉々として演じています。年老いた国王を演じるのは、ピーター・オトゥール、ナレーター役は、『Xメン』シリーズのイアン・マッケラン。
主人公のトリスタンを演じるのは、『カサノバ』などのチャーリー・コックス。初めはお茶目で、経験を重ねるにつれ凛々しく演じわけています。相手役の星を演じるのは、クレア・デインズ。二人の掛け合いはとても楽しめます。
トリスタンの父の若き日を演じるベン・バーンズのかっこ良さに見惚れてしまったのですが、来年6月日本公開の『ナルニア国物語/第二章 カスピアン王子の角笛』のカスピアン王役に抜擢された人でした。『スターダスト』での出演はほんの少しですが、ぜひチェックしてみてください。
監督は、『レイヤーケーキ』のマシュー・ボーンズ。かの007シリーズのダニエル・クレイグを発掘し、初主役に抜擢した人ですので、俳優の見極めには定評があるようです。演出は、いかにもイングランド的牧歌的で、エッジが効いていて、一般のハリウッド映画とはちょっと違うところが一番の見所かもしれません。
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