映画キャラクターの3つのタイプ
007シリーズのジェームズ・ボンドは強くてかっこよいタイプの典型 |
『007シリーズ』のジェームズ・ボンドなどが典型ですが、あらゆる映画ジャンルの中で最も人気を博すのが、このタイプの男たちです。中には、悪に走ってしまう人もいます。悪か善かは、どちらの側からものを見るか、立場的なものでもありますよね。ひたすら目的を遂行する男たちと考えるとわかりやすいです。
2つ目は便宜上、「未満の男たち」と呼びたいタイプ。「未満」の意味は、これから成長の余地が普通よりたくさんあるという意味です。サイコ的な悪役や主人公を邪魔する人々、自分のエゴや、過去の処理していない感情に左右されてしまう可哀想なタイプが見られます。
多少、エゴに左右されてしまう面では、わたしたちの誰もが、「未満の男たち」と同じ部分を持っているのかもしれませんが、彼らの場合は、ときに人に危害を与えてしまうことがあります。それが自分に跳ね返って、ひどい状況に陥ってしまったりします。可哀想な例ですが、『砂と霧の家』に出てくる登場人物は、みんなそういう感じですよね。
3つ目は、普通の男。強い男たちのような、大きな目的を持っているわけでもなく、世界を救いたいと思っているわけでもない。「未満の男」たちのように自分を見失って人を傷つけるわけでもない。
日々の生活にあくせくしながら、小さな希望や夢を成し遂げようとしている、どこにでもいる普通の人たち。凄い特技や、ずば抜けた才能を持っているわけでもないけれど、大きな欠点もない、ラブ・ロマンスやヒューマンドラマに出てくるような男たちです。
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