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「すべらない話」がまさにすべらない理由(2ページ目)

いま、いちばん旬で面白い番組と言っても過言ではない「人志松本のすべらない話」。お笑い芸人といえども、なぜあそこまですべらないのか? その秘密に迫りつつ、日常生活で役立つ「すべらない」秘訣をお教えます。

広川 峯啓

執筆者:広川 峯啓

お笑い・バラエティ番組ガイド

出演者一丸となっての盛り上げ

ジュニア千原のすべらない話
『ジュニア千原のすべらない話』(よしもとアール・アンド・シー)出演:千原ジュニア、陣内智則
バラエティには珍しいスピンオフ作品。本来のジュニアのポジションを陣内が務めるいます
初回から大きな話題を呼んだ「すべらない話」は、その後も番組改編期に合わせて、深夜に放送され、回を追うごとに番組自体がブランド化。2007年6月にはついにゴールデン枠へ進出し、130分の編成で放送。豪華な芸能人観覧ゲストを招いて、15%近い高視聴率を獲得しました。

短期間のうちにここまで人気が高まった理由は、もちろん出演者が語る「すべらない話」の面白さに尽きます。ただ、その語りをフォローする聞き手(語り手以外の出演者全員)のスタンスが、当初から確立されていたことも無視するわけにはいきません。

特に松本人志の場合は、語り手としてよりも聞き手としての役割に重きを置いているかのようです。「HEY!HEY!HEY!」や「ダウンタウンDX」では、相づちやツッコミは相方の浜田雅功に任せ、自分はひたすらボケに専念していた松本も、この番組では大げさなまでにうなづき、的確に突っ込みます。

「すべらんなぁ」の秘密

番組を代表するフレーズになった「すべらんなぁ」の一言も、そうした語り手フォローの中から出てきた言葉でしょう。こうして、番組でウケを取った出演者は「松本人志を爆笑させた男」として一目置かれることになるのです。

ゴールデン枠に進出を果たした後も、これまでどおり深夜枠での放送を維持していることも、実績を積んでいない若手を出演させるためなのでは。深夜枠放送ではいちばん最近にあたる昨年9月の回で、兵動大樹(矢野兵動)が脚光を浴び、ブレイクのキッカケをつかんだ事をみても、そんな気がしてなりません。

年末のゴールデンではMVS(Most Valuable すべらない話)を受賞した兵動のトークに、松本が椅子から立ち上がって爆笑している姿を見た時には、トーク以上に何か強いインパクトを感じました。誰もが緊張する場でありながら、誰もが暖かく迎い入れてくれる場所、それが「すべらない話」なのです。

次のページでは、そんな「すべらない話」をマスターするコツとは?
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