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07年のホープ、チュートリアルに迫る!!(2ページ目)

昨年末の「M-1グランプリ」で、悲願の優勝を獲得したチュートリアル。早くも「妄想漫才」とキャッチコピーを付けられた彼らの独特な漫才スタイルに、いま一歩深く踏み込んで徹底分析してみたいと思います。

広川 峯啓

執筆者:広川 峯啓

お笑い・バラエティ番組ガイド

「妄想漫才」というフレーズ

オリジナリティを持ったチュートリアルのスタイルには、早くも「妄想漫才」というキャッチコピーが付けられ、漫才ファンの間では広く浸透しつつあるようです。シンプルで覚えやすいフレーズだけに、イメージ戦略としては、効果的かとは思います。

ただ「妄想」という言葉で一括りにすると、実は他のコンビも含め大部分の漫才が、妄想で成り立ってるんですよね。その点をトークバラエティか何かで突っ込まれた時、うまく言い返せるのかどうか、一ファンとして心配な点ではあります。

むしろチュートリアルの売りは、福田の振りに徳井が「恐ろしい勢いで食い付いてくる」トコにあるのでは。彼らの漫才全てが、そのパターンで出来てるわけではないけれど、少なくても今大会の2本や、前大会で見せた「バーベキュー」ネタは、徳井の繰り出す「過剰反応」によって、前代未聞の爆笑漫才が成立していました。

「AB対立」の基本パターンを崩すこと

もともと漫才はA、Bの2人が対立することで話が展開します。いわゆる「ボケとツッコミ」ですね。今もほとんどの漫才は、このパターンを踏まえているようです。

一方で、漫才の基本姿勢として、世間の常識を斜めに見たり、裏返したりすることで、笑いを作ってきました。だからこそ、この「ボケとツッコミ」という基本パターンさえも崩してしまえという考え方も、前々からありました。

ここ最近では、方法論は全く違うものの、おぎやはぎと笑い飯の2組が当てはまるでしょう。優しいツッコミを多用するのも、ボケを交互に受け持つやり方も、従来漫才の形式を破壊して、新しい笑いを生み出しました。

同じことがチュートリアルにも言えます。以前(第1回M-1のころ)は、従来型の漫才だった彼らは、05年の大会では、これまでに誰もが試みなかった独自スタイルを作り上げたのです。

そのチュートリアルの独自スタイルとは…
M-1グランプリ 2005 完全版 ~本命なきクリスマス決戦!“新時代の幕開け”~
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