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“エンタの神様”について考える(3ページ目)

毎週土曜、高視聴率を獲得し続ける人気番組“エンタの神様”。多くの視聴者から支持を得る一方で、番組作りの姿勢を良しとしないお笑いファンも存在します。では何故エンタは評価を二分するのでしょうか?

執筆者:金田 有朋


芸人たちよエンタを追い越せ

こうなると「そんな番組、芸人として出る必要ない!」と思う方もいるかもしれません。しかしここがまたエンタの巧妙なところです。プロセスはどうあれ、若手芸人にとっては週末のプライムタイムの人気番組に出演することは極めて魅力的です。しかもエンタの箱にマッチングさえすれば毎週のように出演機会が与えられます。毎週2,000万人近い人に見られるチャンス=人気者になるチャンスといっても過言ではありません。であれば、よほどネタに強いこだわりを持っていない限り、おいしそうな箱に歩み寄るのも頷けます。こういった一連の流れが視聴率と芸人発掘を安定的なものにしているサイクルだと私は思っています。

正直、エンタの仕組みを理解したうえで「エンタを踏み台にしてのし上がってやろう!」という芸人が増えてくることは悪いことではないと思います。ですが、残念なことに現状では経験も計算も番組サイドの方が数段上手ですね。

正直、おぎやはぎを初めて見た時はかなりの衝撃を受けました。
個人的な話ですが、おぎやはぎを知った時の様な衝撃をエンタからも味わってみたいものです。
で、さんざんエンタの特性を分析してみたうえで「賛否」というところに戻ります。様々な思考や意見がある中で、私的には無条件の「賛」ではないかもしれません。テレビ番組を作ることに老練すぎて、芸人を育てることが疎かになっている気がするからです。自分を「イチお笑い好き」に置き換えた時、もっとも喜ばしいことは、想像もしなかった世界観のネタや芸人を目の当たりにすることです。「おぎやはぎ」を初めて見た時の衝撃は未だに忘れられません。もしエンタの巧みな番組構成に、このような要素が上手くはまったとすると、その時はいよいよ目の離せない番組なることでしょう。

それには「賛」側の人間じゃなくてもエンタを見続けなくてはならないかもしれませんね。新しい段階に踏み込むタイミングを見逃さないために。

おや?これってもしかして、私もエンタの術中にはまっているのか?
だとしたら、エンタ、相当やるね。

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