『ねるとん』ブームは、現実の恋愛も変えた!?
でも、目指すはやっぱりハッピーエンド |
比較的最近の番組でもあり、鮮明に記憶されてる方も多いでしょうから、詳しい説明は不要でしょう。MCのとんねるずが番組内で発した台詞は「ツーショット」「彼女いない歴」など、流行語を超えて一般用語にまでなってしまいました。
また、タイトル自体も、今でも風俗関係で「ねるとんパーティ」や「ねるとんパブ」といった使い方をされてますね。たまには「紅鯨パーティ」とかあってもいいと思いますが、見たことありません(笑)。
そして「あいのり」の時代へ
こちらも息長く続き、約8年間高い人気を保ったまま、同じとんねるずMCの『ハンマープライス』へとバトンタッチしました。そこで3年のブランクを経て、98年に始まったのが『男女8人恋愛ツアーTOKIOのな・り・ゆ・き!』です。これが、翌99年9月に発展的終了を遂げ、翌10月から同じコンセプトで久本雅美、今田耕司、加藤晴彦の仲良しMCトリオによる『あいのり』がスタートしました。平日の23時台にあって常時高視聴率を獲得し今年で7年目を迎えています。
それに加え、ゆず、スピッツ、I WiSHなどのアーティストによる歴代番組主題歌が、必ずビッグヒットを記録してきたことでも、番組に強い思い入れを持つファンが定着していることが伺えるでしょう。
好評放送中の番組だけに詳しい説明は不要かと思いますが、これまで取り上げてきた伝説のバラエティと比べて、『あいのり』には他と大きく異なる点が一つあります。それは『ねるとん』を含めて、これまでの「恋愛バラエティ」はすべて関西制作だったのに対して、この番組だけが東京のフジテレビ制作だということです。
それだけに、これまでの番組に共通してあった「恋愛というテーマを、つい茶化してしまう」雰囲気がなく、制作面でも真正面から取り組んでテレがないということです。ひょっとすると、最近の「恋愛ブーム」の火付け役は、この番組だったのかもしれません。
ここまで駆け足で恋愛バラエティーの歩みを振り返ってきましたが、紹介してきた番組に全てにおいて言えるのは、軌道に乗ってからは安定した人気に支えられ息の長い番組作りが実現したということです。
今後も良質の「恋愛バラエティ」が作られる限り、視聴者はワクワクしながら、映像フレームに釘付けになることでしょう。関西風のコミカルな「恋愛もの」についても、みんなそろそろ見たくなってきている頃じゃないかとも思うのですが……。