伝説の恋愛バラエティ誕生!!
本当の恋はテレビのようにはいきません |
両番組とも終了して20年以上経っているにもかかわらず、最近の番組の中でも当時のスタイルが再現されることも珍しくなく、実際には見たことのない筈の若い方でも、おそらく内容はご存知でしょう。
元祖にして揺るぎないスタイルを確立
たぶん、当時の構成そのままでも、MCにスピードワゴンやオリエンタルラジオといった旬のタレントを起用すれば、今でも普通に番組は成立するでしょう。両番組とも元祖でありながら、登場した時から完璧なスタイルを持っていたということが、大ブームを巻き起こしたにもかかわらず、類似番組の乱立を防いだと言えます。その結果として、「恋愛バラエティ」というジャンルが視聴者から一度も飽きらることのないまま、当時のコンセプトを受け継いだ番組が、現在まで引き継がれてきたのでしょう。
こうした勢いがまだまだ衰えを見せる気配もなかった76年、同じ関西からスタートした番組が、後に上記2番組に勝るとも劣らない人気を誇った『ラブアタック!』です。司会は横山ノックと上岡龍太郎、途中から和田アキ子が加わりました。
毎回、かぐや姫と呼ばれる女子大生1名に対して、5~6名の男子大学生がさまざまな難関に挑み、見事勝利を勝ち取った1名が、かぐや姫にプロポーズすることができるというルール。関西の視聴者参加番組すべてに言えることですが、この番組は特に男性出場者のハジケっぷりが評判になりました。
恋愛バラエティ3強時代続く
実はここまでの3番組、全てローカルの深夜番組(23時台スタートですが、当時としてはかなり深い時間でした)としてスタートし、後に全国放送へと格上げされました。まさに企画の勝利と言えるでしょう。80年代に入ってからも、依然として高い支持を集めていたこともあって、かなりの期間、恋愛バラエティに関してはこの3強時代が続きました。ただ人気の上昇とともに、真剣に恋人探しを考える出場者より、単なる目立ちたがり屋の方が増えてきたのは、関西発の番組という面から見ても、仕方ないことだったのかもしれません。
おそらく当時の参加者にとっては「恋愛」という番組の主旨が、ハイテンション(関西弁では「いちびり」と言います)を生み出すための手段になってしまったのでしょう。ここだけの話、当時はテレビよりもラジオの深夜放送の方が、リスナーの恋愛問題などに対しても、誠実に取り組んでいましたね。
そして最後はヤッパリあの番組!!次のページへ