宝塚ファン/宝塚歌劇の舞台とバックステージ

洋物と日本物――楽屋での大変度!!(2ページ目)

宝塚歌劇の作品を大きく分けると“洋物”と“日本物”に分かれます。洋物と日本物…。化粧も髪型も衣装も大いに違う。どちらにしても大変だけど、さてタカラジェンヌにとってどちらが大変?

桜木 星子

執筆者:桜木 星子

宝塚ファンガイド

衣装

皆さん、洋服を着るのと和服を着るのと、どちらが大変? どちらが時間がかかります? あきらかに和服ですよね。
舞台の衣装も同じこと。


衣装を着る時、または脱ぐ時には衣装部さんが手伝ってくれますが、生徒一人一人に衣装部さんが付いているわけではありません。
トップスターやトップ娘役以外、数名の生徒に一人の衣装部さん。

洋物の衣装だと、“フィナーレの羽根を背負う”とか“ものすごく大きなドレスを着る”は無理としても、自分一人で着られる衣装がたくさんあります。
例え早替りでも、背中のファスナーを上げてもらうなど周囲と着せ合いっこができます。

しかし着物はそうはいきません。やはり衣装部さんの手を借りないと、着崩れしないようにきれいには着られません。
それが早替りだと、ある程度(帯を結ぶ前ぐらいまで)を自力で何とかする…。衣装部さんの手が空く順番を待つのにも気持ちが焦る…。
そう、日本物は大変。(生徒より衣装部さんの方が大変ですけれど…)


衣装の片付けにしても、洋物の衣装だと“ハンガーに掛ける”または“衣装に付いている吊り手の紐をフックに引っ掛ける”だけで済みます。
だけど日本物の衣装は畳まなくてはなりません。早替りで畳む時間がなければ、後で空いている時間に。(これが…正直面倒くさい…)

なので、衣装に関しては、洋物の方が断然…楽!


髪型

洋物の頭=髪型は全部自分でやります。カツラを被るにしろ、地毛をセットするにしろ…ね。
時間があれば慣れたもんですが、早替りで髪型を替えるというのはかなり大変。

しかし日本物は全部、床山さん任せ。
鬘を被る前の羽二重も床山さんが、鬘を被る&取るも。
鬘のセット=結い直しももちろん床山さんが。

自分でやらなくてもいいというのは……楽です!


難点は……床山さんの人数は少ないので、やってもらう順番を待たなくてはならない。自分で自分の好きな時に…というわけにはいきません。

それから……羽二重をすると地毛がぺしゃんこになってしまいます。日本物&洋物の公演の場合、そのぺしゃんこになった髪を復活させるのが一苦労。
娘役はひっつめにしたりカツラを被ったりするのでそうでもありませんが、男役は大変でしょう。

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