CD&DVD THE BEST 越路吹雪
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昭和25年には「東京の門」「エノケンの天一坊」などの東宝映画に出演。
翌年26年には、第1回帝劇コミック・オペラ「モルガンお雪」に主演します。
作・菊田一夫氏。共演者は古川緑波さん、森繁久弥さん、有島一郎さん、三木のり平さんら。これが、越路さんが国産ミュージカル女優第一号となった舞台です。
同年、宝塚歌劇団退団。
東宝株式会社と契約します。
そしてシャンソンと出会い…「越路吹雪の素顔に惚れた」とおっしゃった内藤法美さんと出会い…
その後の越路さんのご活躍は、ドラマを見てのお楽しみで。
岩谷時子さん
岩谷時子さんは宝塚歌劇団の編集部にいらっしゃり、月刊誌「歌劇」などの編集者でいらっしゃいました。
それはタカラジェンヌを身近に感じられる立場であり、だからこそ、まだ入団したての越路吹雪さんを深く知ることができたのでしょう。
余談ですが……宝塚に住み、宝塚歌劇の大ファンで、当時まだ医学生だった手塚治虫さんの才能をお知りになり、月刊誌「宝塚グラフ」や「歌劇」に漫画の連載を頼んだのも岩谷さんだったとか。
やがて開花する才能を見出す目の確かさとも言うべきでしょう。
越路さんが宝塚退団後も、越路さんの持ち歌の訳詞・作詞をなさり、またマネージャーとして、常に越路さんと共に歩いてこられました。
越路さんが10代の頃より、1番の理解者であり、支えであった岩谷さん…
岩谷さんは越路さんの歌に限らず、多くの作詞、訳詞をなさっています。
「君といつまでも」をはじめ加山雄三のヒット曲はほとんど。ザ・ピーナッツ「恋のバカンス」、フランク永井「おまえに」、ピンキーとキラーズ「恋の季節」、郷ひろみ「男の子女の子」などなど。
本田美奈子さんのクラシックの訳詞や名曲「つばさ」も岩谷時子さん作詞です。
ミュージカルの訳詞も数多く「レ・ミゼラブル」「ミス・サイゴン」「王様と私」や、劇団四季の作詞なども。
宝塚歌劇も「ガイズ&ドールズ」「キス・ミー・ケイト」などの訳詞をなさっています。
「キス・ミー・ケイト」の稽古場で、岩谷時子さんにお会いしたことがあります。
私が勝手に抱いていた岩谷さんの印象……“越路吹雪さんを育てた、男性にも負けない敏腕マネージャー!”“数々の曲をヒットさせたギョーカイのプロ!”とはあまりにも程遠く、とてもおだやかでお優しいお姿に驚いたことを覚えています。