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宝塚歌劇 海外公演の歴史(3ページ目)

2005年11月、宝塚歌劇は初の韓国公演を行います。韓国公演にちなみ、1938年から始まった海外公演の歴史を、紐といてみましょう。

桜木 星子

執筆者:桜木 星子

宝塚ファンガイド

ニューヨーク公演 1989年(H元年)10月
『TAKARAZUKA』 1部「TAKARAZUKA DANCE FESTIVAL<宝塚をどり賛歌>」 2部「TAKARAZUKA FOR EVER<タカラヅカ・フォーエバー>」
松本悠里・大浦みずき・紫苑ゆう・ひびき美都・安寿ミラ・こだま愛・天海祐希ら61名
*ラジオ・シティ・ミュージック・ホール。メンバーも過去最多人数。三菱グループ各社の特別協賛

ニューヨーク公演 1992年(H4年)11月
『TAKARAZUKA 夢』
大浦みずき・絵麻緒ゆう・匠ひびき・湖月わたる・風花舞・星奈優里ら21名
*ジョイス・シアター。退団した大浦みずきと現役生とのジョイントが話題を呼んだ。三菱グループ各社の特別協賛

ロンドン公演 1994年(H6年)7月
『花扇妙<美しき日本>』『扉のこちら』『ミリオン・ドリームズ』
松本悠里・安寿ミラ・真琴つばさ・香寿たつき・紫吹淳・真織由季・月影瞳・風花舞ら46名
*コロシアム劇場。初めて芝居を上演。初の海外自主公演。三菱グループ各社の特別協賛

香港公演 1998年(H10年)1月
ジャパン・ファンタジー『夢幻宝寿頌』 グランド・レビュー『This is TAKARAZUKA』
松本悠里・出雲綾・姿月あさと・花總まり・和央ようか・湖月わたる・朝海ひかるら45名
*香港カルチュラルセンター大ホール

第1回中国公演 1999年(H11年)10月~11月
ジャパン・ファンタジー『夢幻花絵巻』 グランド・レビュー『ブラボー!タカラヅカ』
真琴つばさ・紫吹淳・檀れい・汐美真帆・大空祐飛・大和悠河ら40名
*北京・世紀劇場、上海・上海大劇院。第1回上海国際芸術祭に参加。

ドイツ・ベルリン公演 2000年(H12年)6月~7月
オリエンタル・ファンタジー『宝塚 雪・月・花』 グランド・レビュー『サンライズ・タカラヅカ』
松本悠里・出雲綾・紫吹淳・貴城けい・水夏希・西條三恵・紺野まひるら51名。
*フリードリッヒシュタット・パラスト劇場。?ヴァーナルの特別協賛。

第2回中国ツアー公演 2002年(H14年)9月~10月
舞踊劇『蝶・恋』 ダンシング・ファンタジー『サザンクロス・レビュー・イン・チャイナ』
城火呂絵・香寿たつき・初風緑・渚あき・彩輝直・檀れい・安蘭けい・夢輝のあら40名
*上海・上海大劇院、北京・世紀劇場、広州・麗江明珠歌劇院。日中国交正常化30周年記念。

そして…
韓国公演 2005年(H17年)11月11日~11月13日
宝塚グランドロマン『ベルサイユのばら』 ショー『ソウル・オブ・シバ!!』
未沙のえる・湖月わたる・安蘭けい・立樹遥・涼紫央・白羽ゆり・柚希礼音ら37名
*慶熙大学「平和の殿堂」。日韓国交正常化40周年記念。


初期の頃の演目にはレビューはなく、歌舞伎の所作物や日本物のショーなど、あくまでも“日本”の伝統芸術を前面に打ち出したものでした。国際親善の意味合いも深く関わっていたからでしょうね。

やがて洋物も上演されるようになり、流れを大きく変えたのが、第3回ヨーロッパ公演でしょう。
1部「ファンタジー・タカラヅカ」の作者である白井鐵造氏(演出は酒井澄夫氏)、2部「ビート・オン・タカラヅカ」の作者である鴨川清作氏(演出は草野旦氏)は語ります。

「外国人におもねるものではなく、エキゾチズムに頼らず、“宝塚”を期待している観客に“これが宝塚”と思わせるものを……」と。
その思いが、さらにその後の海外公演へ受け継がれてゆきます。

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