【53号 2001年3月15日発行】
■続!宝塚音楽学校受験の思い出
私の頃の試験と最近の試験。課題や受験方法が変わったものもあれば、同じものもある。
今年の願書を見て「変わんないなぁ~」と思ったのが課題曲。この選曲の雰囲気は昔と全く変わらない。舞台では新しいジャンルの楽曲を使用するようになっても、音楽学校の試験はあくまでもイタリア歌曲など。
受験生の方が運営しているHPを拝見して知ったのだが、受験方法は変わったよう。バレエは――振り付けをしたら一度その教室を出て、別の教室で試験を受けるらしい。つまり本番はすぐではないらしい。
以前は同じ教室だったため、すぐその場で本番だった。受験生同士で振りの確認をするヒマなんてなかった。それに裸足で踊った記憶が。そうそう、見本を踊って下さった本科生がカナメ(涼風真世)さんだったなぁ。
声楽は――コールユーブンゲンは4度音程までだったのが、今は5度。覚える範囲は多くなったね。でも音程で一番取り難いと言われているのは4度なので、5度になったところでさして問題はない。それから、4、5名で教室に入るらしいが、以前は一人。正確に言うと、一人が課題曲を歌い始めたら次の人が入る。どんな雰囲気かを掴む間もなく自分の番になった。今年の試験方法はどーなるのかな?
では思い出話――。今はないけれど、受験資格の中に「身長は157cm以上」という規定が長年あった。私は158cm(ごめん「宝塚おとめ」には159cmとウソを書いています)。規定はクリアーしている。でもわずか1cm。だから何とか、少しでも背が高く見えるよう努力した。
背筋をピンと伸ばして姿勢をよくする...これは当たり前。さらに下腹の辺りから体をぐ~んとアップすると、背が高くなったような気がする(お腹もヒップも引き締まる)。そう、気がする。
注意点は――●踵は絶対に上げない(これはズルイ女です)●肩は上げない(首が短く見えます)●アゴは上げない(意味、ナイでしょ?)
もしかしたら“気がする”ではなく、0.3cmぐらいは実際に高くなっていたかもしれない。
面接の試験場では気持ちが悪いくらいニコニコしていた。答える時は相変わらず、ドデカイ声を張り上げた。もちろん緊張しているから声はヨーデルし、口元はヒクヒクしていただろう。
さて最終面接。最終面接はたった一人で試験場に入る。前にはずらーーっと試験官のお偉い先生方が10名ばかり。この時の場面を一番よく覚えている。