【60号 2001年5月3日発行】
■衣装って洗濯するの?
気づけば5月。半袖の洋服が恋しい時期がやって参りました。うれしいです、主婦としましては。だって洗濯が楽でしょ? 冬は下着も多いし重ね着してるし、なかなか乾かないし。絶対夏の方が楽に決まってる! そう、洗濯。
一ヶ月余りの舞台。汗もどばどばかいてるし、ドーランや口紅など化粧の汚れも付いている。「ちょっと汚いんじゃない?」「でも、公演中に衣装の洗濯ってできるの?」
そんな?にお答えいたしましょう。
まず結論から。洗濯する衣装(洗えるもの)としない衣装(洗えないもの)に分かれる。この別れ道は――宝塚の衣装を思い浮かべてみて下され。う~ん、見えてきたかい?
【洗えないもの】
ドレス、スーツ、タキシード、燕尾服、飾りがたくさん付いている衣装、着物類……と、実はほとんど。
こーゆうヤッカイな衣装は、公演がすべて終わった後に汚れを取ったり、飾りを取って洗濯したりする。
目立った汚れが付いちゃった場合は? その代表格が“口紅”。早替りや踊っている最中に付けてしまう。自分のではなく、他の生徒さんの衣装に付けちゃうと最悪。
こーゆう汚れは、衣装部さんがひとつひとつベンジンなどで取る。生徒が自分で取ろうとすると、余計汚くなって大変なことになる。プロにお任せ。
舞台で付けちゃった汚れじゃなく、飲み物や食べ物のシミなんかは? 原則として、衣装を着てる時の飲食は×! ズボンの膝が出ちゃうから、男役さんは下に座るのも×! 衣装部さんに怒られるぞー。
【洗えるもの】
レオタード素材の衣装やタイツ、ブラウスや男役さんのYシャツ類、下着のキャルや襦袢などなど。つまり家庭の洗濯機で洗えそうなものは“する”ということね。
でも毎日洗うわけではない。“洗濯日”と呼ばれる日のみ。それは休演日の前日。「今日は洗濯日でーす!」と聞けば、終演後にその衣装を衣装部に持ってゆけばよい。