化粧前って何? 宝塚の華やかな楽屋
化粧前って何? 宝塚の華やかな化粧前
楽屋に入ると、パァ~ッと華やかな雰囲気がします。そこの“住人”自体が華やかなのは当たり前ですが、置いてある物……カツラやアクセサリーに加えて、化粧前の威力は大き~い。
その化粧前とはどんなものかな?
まず――化粧前という言葉にはふたつの意味があります。
化粧前1.化粧をするための鏡台
引出しがあり、上には物を置く棚も付いています。生徒さん一人に一つの化粧前がありますが、研8ぐらいの学年(組によってまちまち)になると、ふたつ分のスペースが与えられます。生徒さんが“化粧前”という言葉を使う場合は、こっちの意味の方が多いでしょうね。「化粧前で待ってるね」とか「これ、化粧前に置いておくから……」と。化粧前2.鏡台に敷いたり掛けたりする布
鏡台の上に置いてある化粧品に埃がかぶらないために、またオシャレのために使います。生徒さんにとっては、離れている場所からでも“自分の鏡台がどれか”という目印にもなったりして。ファンの方の使う“化粧前”は、この布製品を指すでしょう。さて今回は、2の化粧前をご紹介しましょう。
化粧前にはナニがあるの?
下掛け、上掛け、ティッシュカバー、座布団カバー基本はこの4点。その他に、飲み物を入れるポットのカバーやスリッパ、座椅子カバーなども全部ひっくるめて“化粧前”と、ファンの方は呼ぶようです。
とにかくこの化粧前、綺麗! サテンやコットンの生地にレースやフリルがヒラヒラ! 刺繍がしてあったり、キラキラ光る飾りがついてあったり。
★下掛け
鏡台に敷く布。
この上に化粧品をずらーっと並べます。下掛けを敷くことによって、机がドーランなどで汚れません。
★上掛け
化粧品の上に掛ける布。
そう、埃よけ(たま~に……散らかっている化粧品を隠すためだったりして?)。
★ティッシュカバー
説明することもなく、そのまんま。
★座布団カバー
上に同じく。
東京宝塚劇場はほとんどが椅子なので、使用しない生徒さんもいます。
化粧前は誰が作るの?
ファンの方が作ります。ファンクラブのある生徒さんの物はファンクラブの人が、ファンクラブのない生徒さんの物は、生徒さんから「作ってぇ~!」なんて言われたり。しかもこの化粧前、公演ごとに新しいものを作ります。毎回毎回デザインを変えたりで、そりゃ大変でしょうね。化粧前のサイズは?
初めて化粧前を作るファンの方、またその可能性のある方が気になるのが、化粧前のサイズ。これは――劇場によって化粧前(鏡台)のサイズが違います。また生徒さんの学年によって、スペースがひとつなのかふたつなのかによっても違います。ですから、下掛け上掛けのサイズは変わってきます。
ティッシュカバーは、使用するティッシュが生徒さんによって違うため、これもまちまち。5コ1パックのティッシュを使う生徒さんもいれば「シルクタッチの~」大きめなティッシュじゃなけりゃダメな生徒さんもいるし。
座布団カバーは中に入れる座布団やスポンジのサイズによって違いますね。
またファンの方の間では“下級生のものは、あまりハデなものは作ってはダメ”という決まりがあるとのこと。“フリルは何cm以内”とか“生地は○○を使用してはいけない”など。これによっても微妙にサイズが違ってくるわけです。
つまりサイズは――劇場によって、生徒さんの好みによって、生徒さんの組や学年によって違ってくるということです。作られる方は、同じファンの方などに聞いてみられるといいでしょう。
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