2001年11月11日――花組トップスター愛華みれさんが『ミケランジェロ』『VIVA!』にて宝塚歌劇団を退団されました。
退団の挨拶は白のエンビ服。真っ赤なバラの花束を抱え大階段から降り、そのバラを客席に投げながら銀橋を歩いた愛華さん。最後の一輪を匠ひびきさんに渡し、舞台上でトップスターというポジションのバトンタッチを行いました。
愛華みれ――タモちゃんは、7月に退団した月組トップスター真琴つばささん、10月に退団した星組トップスター稔 幸さん、現在雪組トップスター轟 悠さんと同期生。トップスターになれる確率……それは何十分の一なのに、一学年から四人ものトップスターが誕生した。これは宝塚史上初めて。そしてこの半年間に轟さんを除く三人のトップスターが、宝塚から去っていった。
タモちゃんが下級生の頃の花組は“やがてトップスターになる”生徒さんがたくさん在籍していた。タモちゃんより上級生ではあるが安寿ミラさん、真矢みきさん。同期生の真琴つばささん。下級生には宙組初代トップスターとなった姿月あさとさん。現在月組トップの紫吹 淳さん、星組トップの香寿たつきさん。そして次期花組トップの匠ひびきさん。
個性の違う人たちが競い合う……それはどこかプレッシャーにもなっただろうが、自分にないものを得ることができたり…といい刺激になったことだろう。
1985年花組公演『愛あれば命は永遠に』で初舞台。高汐 巴さん、大浦みずきさん、安寿ミラさん、真矢みきさんらのトップスターを経験し、初舞台から退団のその日までを花組で過ごす。
1993年より三井住友VISAカードのイメージキャラクターを長年務めるなど、端正な容姿やあったかい雰囲気で宝塚の顔としても活躍した。