フランス/南仏・プロヴァンス地方

プロヴァンス・コートダジュール他フランス南東部(2ページ目)

東側の国境はスイス、イタリアに接し、アルプス山脈がそびえる山岳地帯、南は地中海が広がる温暖な海岸地帯。そして内陸にはいくつもの小さい村々が存在し、その間には古いローマ時代の遺跡も点在。昔から多くのアーティストを魅了してきた多面的な魅力を持つフランスの南東部。

野口 裕子

執筆者:野口 裕子

フランスガイド

プロヴァンス地方

小さい魅力的な村が点在するプロヴァンス(写真はレボー・ドゥ・プロヴァンス)

小さい魅力的な町や村が点在するプロヴァンス(写真はレボー・ドゥ・プロヴァンス)

市場町サン・レミ・ドゥ・プロヴァンスの素朴な建物

市場町サン・レミ・ドゥ・プロヴァンスの素朴な建物

温暖な気候、自然と調和した美しい村々、古いローマ時代の遺跡、オリーブオイルを使ったフレッシュな料理……などなど、フランスの田舎の魅力を凝縮したようなプロヴァンス地方。ピカソやゴッホ、ルノワール、セザンヌなど名だたる印象派の巨匠たちを魅了した地でもあり、訪れてみればすぐにその理由がわかるはず。

そしてこの地方のもう一つの魅力は、フランスの中で最も人柄が良いといわれているプロヴァンス人。この太陽の下と暖かさの中で暮らせば誰だって笑顔になると納得してしまいます。ただし冬はミストラルという強い季節風が吹くので、春から秋にかけて訪れるのがベストです。

■日本からのアクセス

パリ・シャルル・ド・ゴール空港から国内線でアヴィニョンまで約1時間10分。空港からTGVでアヴィニョンまで約3時間20分、エクサンプロヴァンスまで約3時間20分、アルルまで約4時間。

 

■おもな見どころ

青い太陽と古い町並みが魅力のアルル

青い太陽と古い町並みが魅力のアルル

プロヴァンスの最大の魅力は、鉄道では行けない小さな村巡り。それぞれの村にはそれぞれの特色があり、せっかくなら複数の場所を訪れてみたいところ。TGVが通るアヴィニョンやアルル、オランジュでは歴史的建築物や古いローマ遺跡が多く残っており見どころも多いので、これらの都市を拠点としてバスや車で村巡りをするプランがおすすめです。

まず外せないのは町自体が世界遺産となっているアルルとアヴィニョン。闘技場や劇場など、ローマ時代の遺跡が残るアルルは、古い町というだけあり建物が全体的に低く、都会と田舎の間のような、どこかのんびりとした雰囲気が漂っているガイドお気に入りの町。いっぽうでアヴィニョンは、中世の時代に一時的に法王庁があったという歴史都市。当時の名残か、法王庁宮殿を中心に重厚な町並みが印象的です。

お店が多く集まり賑やかなエクサンプロヴァンス © ATOUT FRANCE/Michel Angot

お店が多く集まり賑やかなエクサンプロヴァンス © ATOUT FRANCE/Michel Angot

泉と噴水の町エクサンプロヴァンスは、かつてピーター・メイルのベストセラー「南仏プロヴァンスの12か月」で紹介され有名になった所。入り組んだ道にお店やレストランがたくさん集まり、プロヴァンス地方の中でも最も賑わいを見せる町です。

■名物料理
世界三大スープの一つ、ブイヤベースは、魚介類をサフランで煮込んだもので、港町マルセイユの名物です。名産品であるオリーブを使った料理としては、オリーブペーストとタラを混ぜた料理ブランダードが有名です。

 

■お土産
色々な種類のタプナードが見つかる

色々な種類のタプナードが見つかる

プロヴァンス地方は名産品が多いことでも有名で、お土産の選択肢は多く返ってどれにしようか迷ってしまいそう。

まず挙げられるのはオリーブを使った製品です。オリーブオイル、オリーブ漬け、タプナード(オリーブをペースト状にしたもの)、オリーブの石鹸やクリームなど。香りと風味のよいオリーブオイルは、体に良いことでも知られており、さまざまな形で原材料として使われています。

 

一度使ったら手放せない石鹸

一度使ったら手放せない

それから、ラベンダー製品も豊富。ラベンダーのドライフラワーやラベンダーエッセンス、香水や石鹸などは、持ち運びも便利でどんな人にあげても喜ばれる貴重なお土産です。

そして忘れてはならないマルセイユ石鹸。ナチュラルな原料だけを使ったマルセイユ石鹸は、今や世界に誇るブランドと言っても過言ではありません。うるおいを保ってくれるその使い心地は、市販されている石鹸を使った後に違いを実感できます。

黄色やグリーンなどの明るい色をベースに細かい模様が配置された独特な柄が特徴のプロヴァンス生地は、古代インドからシルクロードを渡って伝わったとされています。この地方と同じイメージの、明るいインテリアを演出してくれます。

 

■イベント
血が騒ぐ!アルルの闘牛祭 © Office du tourisme d'Arles

血が騒ぐ!アルルの闘牛祭 © Office du tourisme d'Arles

毎年7月の一ヶ月間アヴィニョンで行われる演劇祭では、世界中から有名無名に関わらず多くの演劇人や大道芸人が集まり、街中が劇場と化します。

そして、世界遺産であるアルルの闘技場で行われる闘牛祭も、プロヴァンスの名物イベント。特に4月上旬の復活祭と9月中旬の米祭に大規模な闘牛祭が開催されます。

プロヴァンス地方おすすめのホテルはこちら!>>>アルル、アヴィニョンのおすすめホテル

【参考サイト】
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます