ドラマ/恋愛・青春・人間ドラマ

恋することをあきらめない ドラマに学ぶ 恋の壁克服法(3ページ目)

身の丈を超えた恋でも、手の届かない人ですきになってしまうもの。テレビドラマはそんないろいろな恋の形を教えてくれる。困難な壁を乗り越えてきたケーススタディ。あきらめない恋愛術を学びましょう。

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド

ケース3『東京ラブストーリー』

愛媛から上京しスポーツ用品会社に入社した永尾完治(織田裕二)を出迎えた先輩の赤名リカ(鈴木保奈美)は完治をなにかと面倒を見ながら好きになっていく。

しかし完治が好きなのは高校時代の同級生・関口さとみ(有森也美)。東京にきて二人は再会するが、完治はさとみが好きなのは親友の医学生・三上(江口洋介)だと気づく。そしてさとみと三上が結ばれたと知ったショックで、誘ってきたリカを抱いてしまう。

リカは完治がさとみを忘れてはいないことを知りつつ、一途にカンチを愛し続ける。一方、さとみは三上が大学の同級生・尚子(千堂あきほ)とひかれあっていると知り三上と別れ、完治を頼るようになる。さとみの接近に揺れる完治はリカに別れを告げる。それを認めないリカはアメリカへの転勤話を断り姿を消す…


「まっすぐ自分らしく」自立女性の恋のつかみ方

ストーリーだけなぞると典型的な三角関係、四角関係ものですが、それだけにとどまらなかった大きな要因はヒロイン・赤名リカのキャラ。
帰国子女でオープンな性格のリカは完治に明るく「セックスしよ」「24時間、好きっていってて!」と迫り、男は完全に受け身の立場。リカの潔いが孤高で淋しげなその姿は、ドラマとして新パターンなだけでなく、日本社会にも新しい自立した女性像をもたらしました。

対するさとみは典型的なそれまでの日本女性像。決して自分からアプローチすることはせず男に迫らせようとする待つ女。主体的に動くか?相手をふり向かせるようなサインをだしつつ受動的に生きるか?『東京ラブストーリー』は新旧・二つの女性観の対立だったのです。

そのどちらを選ぶべきか?それは『東ラブ』を見た人の感想でわかります。さとみを「男をたぶらかすイヤな女」とほとんどの人が思っているのです。(それは少し気の毒だとは思いますが…ちなみに柴門ふみの原作をよむとまた違った感想になります)

リカは恋に破れて悲しかったでしょうが、少なくとも自分らしく真っ正面からぶつかった恋愛をしたことを後悔はしていないはずです。


原作:柴門ふみ
脚本:坂元裕二
演出:永山耕三、本間欧彦
制作:大多亮
出演:鈴木保奈美、織田裕二、有森也実、江口洋介、千堂あきほ、西岡徳馬

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さて、10月からまた新しいドラマのシーズンが始まります。注目の恋愛ドラマはなんといってもフジテレビ系月曜21時の『ラストクリスマス』。

主演・織田裕二、脚本・坂元裕二、企画・大多亮と『東京ラブストーリー』のトリオが14年ぶりに結集。

どんな困難な壁とそれを乗り越える恋愛術を見せてくれるでしょうか?


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