子育て/子育て関連情報

「当たり前」ができる子どものしつけとは?(2ページ目)

6月は食育月間。第3弾は服部津貴子先生にご登場いただき、「当たり前のこと」を子どもに教えるしつけの大切さについて語っていただきました。

執筆者:飯野 耀子

選食力は選択力

食育でからだづくり
スポーツキッズ向けに編集された食育の本。未来のプロ選手も適切な食事から誕生します!
食育という観点において、子どもとどういった関わり方をすると良いのでしょう?

服部先生:
「自分の食事を正しく選べる人は、生き方も選べる人。食事以外の選択もきちんとできているんです。ですから、まずは家庭でしっかりと食事を取ること。そういった経験や知識の中から、子どもが『自分で食べ物を選ぶ力=選食力』を身に付け、選択力を養っていくのです。」

一瞬「そんな簡単なことでいいんですか?」と思いましたが、よく考えてみたら、そんな「当たり前のこと」も欠如しているのが現実なのかもしれません。

食生活を通じたしつけ

さらに服部先生は次のようにアドバイスしてくださいました。

服部先生:
「食生活の中にはいろいろな要素があります。それらを子どものうちから教えることで、その他の生活習慣をしつけることもできます。例えば『いただきます』という言葉。この言葉からは、食材に対する感謝の気持ちを持つということ、それから『命』をいただきますということ、そしてそれを食べることで『自分の命』につながるということを教えられますね。また、食後の『ごちそうさま』という言葉の『馳走』という言葉の意味は、『四方の農作物を自分たちで駆け回って収穫する』ということ。そして地産地消のものを食べていたわけなのだけれど、その労力の上にお料理ができて、それを出してくれた人への感謝の気持ちを表したものです。こうやって日本人は自然と『感謝すること』を子どもに教えてきたわけです。」

さらに、日本が豊かな国になった弊害についても語ってくださいました。

服部先生:
「日本は貧しい時代もありましたが、経済大国になったおかげで、外国の食物をたくさん買える国になりました。毎日食べるものがふんだんにある国になったのはいいことですが、その結果、平気で食べ物を捨てるようになってしまいましたよね。その理由の一つに、感謝の気持ちの欠如もあるのではと思っています。」

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