小学校/小学校のお友達関係

子どもがいじめにあっていた時、とるべき親の行動

「子どもがいじめられているかもしれない?」と親が思った時、親がとるべき行動によってはその後の展開が違ってきます。早目の適切な対応が大切になります。あまり感情的になるのではなく、少し冷静になって対応していくことがポイントです。

鈴木 邦明

執筆者:鈴木 邦明

子育て・教育ガイド

親は子どもがいじめられていることをどうやって知るのか

子どもがいじめにあっていた時

子どもがいじめられている事を知る方法がいくつかある

「自分の子どもが誰かにいじめられているかも……」と親が気付くケースはいくつかのパターンがあります。

1つ目は「子どもが訴えてくる」パターンです。子どもが直接、自分がいじめられている事を伝えてくるものです。「いじめられている」と直接的に伝えてくることもありますが、「学校に行きたくない」「何となく体調が悪い」というような伝え方であることも多いです。色々な話をする中で「実はいじめられている」ということが伝わってくる形です。

2つ目は「子どもの変化に気付く」パターンです。例えば、筆箱の中の用具が無くなっている、壊れているといったことが繰り返し見られる。子どもの洋服が異常に汚れていたり、切れていたりするなども同様です。このような「もの」の変化だけでなく、子どもの体の変化(傷があるなど)や心の変化(学校に行きたがらないなど)にも注目する必要があります。

3つ目は「周りから伝えられる」パターンです。担任や保護者などから連絡が入ってくる場合です。担任からの知らせと他の保護者からの知らせでは少し状況が違います。担任からの連絡の場合は、学校側がいじめ(または、それに近い状態)を把握しているということになります。他の保護者からの知らせの場合は、学校がそういった状況を把握しているかどうかが分かりません。
 

子どもがいじめられていることが分かったら親がすべき行動
1.できるだけ冷静さを保つ

子どもがいじめにあっていた時

子どもがいじめにあっていた時は冷静さを保つ

このように親が子どものいじめを知るにはいくつかのパターンがありますが、どのケースにせよいじめを把握した後の行動がとても大事になります。

自分の子どもがいじめられているかもしれないという情報を耳にしたら、多くの親が感情を乱してしまいます。相手に対しての怒り、それまでに気づくことができなかった自分への情けなさ、子どもへのすまないという気持ちなどです。

いじめを知った後に注意したい親の行動は、きちんと事実確認をしないまま、相手に対し文句を言ってしまうことなどです。一時の感情で行動してしまうと、却って状況が悪化してしまうことがあります。親の取った軽はずみな行動によって、さらに子どもがいじめられるようになってしまったり、クラスの中での居場所がなくなってしまったりということもあります。
 

子どものいじめ発覚後、親がすべき行動2.正確な情報を集める

子どもがいじめにあっていた時

子どもがいじめにあっていた時は正確な情報を集める

冷静になった上で次にすることが「情報を集めること」です。

先ほども書いたように間違った情報によって行動してしまっては様々な問題が発生してしまいます。自分の子どもが現在どういった状況であるのかということをきちんと把握することが大切です。

情報を集める際、自分の子どもから話を聞くことがまず大切です。「どの程度しんどいのか」、「誰からいじめられているのか」、「何が嫌なのか」などを可能であれば、聞いていきます。その時点で、子どもがあまり話したがらないような場合、無理をして聞き出すようなことは避けた方が良いでしょう。

それと共に、他の人から情報を集めることが必要です。いじめだけではありませんが、一つの方向からの見方では、全体像を見誤ってしまう恐れがあります。できるだけ多面的に物事を見ることが、正しい状況判断につながります。特に子どもがあまり話したがらないような状況では、周りからの情報が大切になります。

話を聞いてみる対象としては、クラスの担任の先生や保護者が最適です。クラスの中に気軽に色々なことを聞くことができる保護者がいるとこういった時にとてもありがたいです。
 

子どものいじめ発覚後、親がすべき行動3.「味方でいる」ということを伝える

子どもがいじめにあっていた時

子どもがいじめにあっていた時、親は味方である事を伝えたい

そして「子どもの味方でいる」ということを伝えることも大切でしょう。

いじめがきっかけで学校に行かれない日があったり、子どもが自分の思いを親に対してきちんと伝えられないようなことがあったりすると、親もイライラとしてしまうことがあります。つい感情的になって叱ってしまうようなことあります。

ただ一番苦しく、悩んでいるのは子どもです。親は子どものそばで常に味方でいてあげることのできる存在です。「味方でいる」「心配している」ということを言葉に出して伝えていくと良いでしょう。

「以心伝心」ではないのですが、日本では言葉にしなくとも伝わるのではという考え方があります。ただ今回のいじめなどに関しては、子どもは色々なことが信じられなくなっているような場合もあります。人間不信のような感じになっている場合もあります。そういった状況だから、親があえて「どんな時も味方である」「心配している」ということを伝えていくことに意味があります。


子どもがいじめられている時に親がすべき行動についてまとめました。いじめを知った時に親がどういった行動を取るのかによって、その後の状況が違ってくることが多いです。適切な対応を心がけ、できるだけ子どものより良い育ちにつなげていきたいです。

【関連記事】
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます