タグ(ラベル)だらけの毛布、『タギーズ』旋風!
どうして赤ん坊は「ぬいぐるみ」ではなく、そのぬいぐるみに縫い付けられた「タグ(ラベル)」に大いなる魅力を感じるのか?タグが擦り切れるまで指先ですりすりしたり、かみついてチューチューしたり、タグを取り上げられようものなら大泣きして抗議の意を表したりする我が子を見て、「なんで?どうして?」と頭ぐるぐるのママは少なくないはず。そう!実は、タグが大好きな赤ちゃんはあなたのベビーだけではないのだ!世界中にあまたいるタグ好き赤ちゃんの中には、どんなに泣いていてもタグを指先でスリスリすれば安心して眠りにつく子もいるくらいである。ちょっと恥を忍んで言うと、ガイドの娘もフリース製の毛布に縫い付けられた、サテン地の小さなタグを8年間(!)寵愛している。スリスリし過ぎて取れてはまた縫い付け、を繰り返し、最近は卒業したようだけれど、ひょっとして嫁入り道具に持って行くんじゃないかと母は恐れている。
かの有名な漫画『Peanuts』(スヌーピー)の登場人物ライナスばりに、お気に入りの毛布を決して手離さない子どもたちもいる。そういう毛布のことを、英語でずばり“security blanket”(安心毛布)と呼ぶのだけれど、彼らは毛布すべてが好きというよりは、どうやら柔らかな毛布のへりを握るのが好きなようだ。毛布と「タグ」。どうやらここに子どもの安心、そして親の平穏な生活のツボが隠れているらしい!
Taggiesのフリースブランケット 周囲にいくつものサテンリボンが「タグ」としてあしらわれているのがキモ |
そこで登場したのが、「毛布」にカラフルな「タグ」をこれでもかと縫い付けた、“Taggies(タギーズ)”ブランドのブランケット!どうして今までこれがなかったのか?と不思議になるほど「シンプルかつ普遍的な」アイデアの所産物なのだけれど、これが「タグ大好き」の子ども(と、タギーズを見て実はタグ好きだったことに目覚めた子ども)を落ち着かせるのに効果てきめん!全米の子育て雑誌やジャーナリスト、カスタマーが大絶賛し、他の子が持っているのを見た子どもが「僕も~!」と泣いて欲しがり、瞬く間にブームが起きてマスコミが殺到した。
実はこの“Taggies(タギーズ)”、たった二人の子育てママが自分達の日常の実感から立ち上げたビジネスなのだ。自分の子どもがタグに興味を示すのを見て、子どものために毛布にたくさんのリボン製のタグを縫い付けて自作した、元教師のジュリーと、それを見て商機を感じた元ビジネスウーマンのダニエレが、地元の手作り作品展で試しに売ってみたらあっという間に完売。タギーズブランドが生まれたというわけ。(その後マスコミやカスタマーの大絶賛を浴び、タギーズは数々の賞を受賞する)
現在では毛布だけでなく、お出かけ用トイや絵本、ぬいぐるみに枕など、多彩なバリエーションが揃うタギーズ。しかしその正規の取り扱いは現在米国・カナダに限られる模様……。ガイドも日本国内での取り扱い店がないかと探してみたけれど、検索にも引っかからず、世界の知育玩具を取り揃えるあのショップにもこのショップにもない!残念!
というわけで、現状では実際にアメリカ国内で買うか、知り合いに買ってきてもらうしかない、「入手困難品」?日本でも取り扱ってくれれば、隠れた「タグラヴァー」ベビー達の間で大流行!だと思うのになぁ……。