「畠山鈴香」事件にシンパシーを感じる「普通の」母親たち

なんで子どもを殺すの? ――名越康文の処方箋
『なんで子どもを殺すの? ――名越康文の処方箋』猪熊弘子・著(講談社)
『AERA』や朝日新聞などで執筆を続け、All Aboutでも「幼稚園・保育園」ガイドとして活躍する骨太のジャーナリスト、猪熊弘子氏。ご本人が苦笑交じりに話して下さった通り、彼女の新刊タイトルは、子育て中の母親達に向けて出版されたものとしては、少々ショッキングかもしれない。

『なんで子どもを殺すの?』

秋田の連続児童殺害事件。実の娘・彩香ちゃんを殺害し、米山豪憲君を殺害し、報道陣を前に荒々しく立ち振舞う畠山鈴香被告の姿を覚えている方は多いだろう。連日のように、繰り返しニュース番組やワイドショーで、ある種の悪意や隠しもしない好奇心と共に垂れ流されるその姿。報道の中で次々と明らかになっていく、彼女自身と彩香ちゃんの荒れた生活ぶり、そして鈴香被告本人が抱える生育歴。当時の「スズカ」は「邪悪の権化」、メディア・スター、そしてモンスターであった。

一見、例えば都会の主婦たちからは遠いところに存在するかのように見えるスズカ。しかし、その姿から目を離せなくなっている母親達が確実にいた、と猪熊氏は指摘している。

>>子殺しは他人事じゃない?/「自分もスズカになってしまうのでは」>>