子どもに甘いアジア?

一方で、「子どもは社会の宝」という観点から、子どもの行状に比較的甘い傾向のあるアジア。特に中国や、シンガポール、マレー・インドネシアなどの中国文化の影響の強い国の都市部は、一人っ子政策などの影響もあってか、「いいよいいよ」と大人がニコニコ笑いながら許し、あまり子どもを叱らないのんびりした風土があります。ですが、もともと公共の交通機関などに子どもが乗るような機会もそれほどなく、「電車の中でどうするか?」などということ自体、話題にはならないようです。

儒教精神の根強い韓国では、子どもはしつけられるのが当然、かと思いきや?確かに竹の棒でしつけるなどの習慣はあるものの、街なかでは子どもたちはかなりのやんちゃぶりを発揮しています。これは、昔ながらの大家族による育児体制が都市化で崩れ、日本と同じような核家族化が原因の一つと言われているとか。早期教育熱も過熱する一方で、試験で良い結果を出すためなら、普段の生活では甘やかしてもいいという傾向もなきにしもあらず。このあたりも、日本に近いものがあるかもしれません。

「鉄道国家」日本ならではのマナー論議?

世界の様子を眺めてみると、「電車の中の子どものあり方」を議論するのは日本ならでは、という気もしてきます。日本各地、どこへ行くにも鉄道網が整備されていて、短時間で快適に移動できる。遅延が少なく安全、日常の交通手段として信頼できるからこそ、子どもも利用する機会が多いというわけで。

子育てする立場からすれば、渋滞が恒常化している都市部では電車の移動が一番効率的。子どもが飽きて泣き叫ぶ長時間のドライブになるくらいなら、上手に電車を利用したいところです。

ちなみに、ガイドは「電車の空席に子どもを座らせる」派。これにはたくさん異論もあると思いますが、そこをあえて!

ベビー時代は親のひざの上。車内の揺れに耐えられる脚力が育っていない幼児の時代は「泣いて周囲に迷惑をかけるくらいなら」周囲を見て、その時に自分が譲るべき人がいないようなら、自分よりも子どもを静かに座らせます。それでもうるさくするようなら、いっそ降りてしまいます。

十分立っていられるようになれば(5~6歳くらいでしょうか)、親と一緒に立たせておきます。その時、親だけが座ったりということはありません。他の人のために席を空けておきます。

優先席には、もちろん躊躇はするけれども、周りに譲るべき人がいず、「どうぞ」という雰囲気なら「すみません」と恐縮しながら小さな子どもを座らせることもあります。もちろん、脚力がついてきたかなと頃合を見計らいつつ、時々車内で訓練のために立たせてみて様子を見ながら「電車内でのマナー」を移行するのですが……。

ただ、子どもをお持ちの読者の方からは、
「東京の満員電車の中では、子どもはマナー以前に座っていなければ危険だ(体格が小さいのでつぶされる)」というご指摘もあり、なるほどとも思わされます。

さて、そんな日本ならではのマナー論議ではありますが、電車の中で、子どもは優先されるべきか?優先席が一つだけ空いていたら、子どもを座らせますか?それとも立たせるべきでしょうか?


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