≪INDEX≫
1: 熟年離婚の原因って?・・・P1
2: 妻たちの自己否定感情――夫といる時こそ孤独・・・P1
3: 「男の育児休暇」よりも妻への理解のほうが大切・・・P2
4: あなたの夫婦関係は大丈夫?夫婦関係チェックリスト・・・P2

熟年離婚の原因って?

家族相談の現場では、子どもが12~15歳になり、受験期に差し掛かったころに夫婦中が急速に冷えていく子育て夫婦が多いとか。その原因が子どもの受験にあるというよりも、ちょうど夫婦関係のバイオリズムがグッと低下するときに受験というストレスがかかったために事態がこじれるというのは、【前編】でご紹介した通り。

結婚経年数による満足度は、夫婦の間で著しく乖離していく
結婚経年数による満足度は、夫婦の間で著しく乖離していく
夫婦関係のバイオリズムとは、夫婦の相互間の満足度を指標とする。夫の満足度が結婚15年までそれほど大きく変化しないのに比べ、妻の満足度が結婚10年ごろを境に劇的に低下するのは、一体なぜなのだろう?また、妻がこれほどまでに満足度を低下させているというのに、その影響をもろに受けるはずの夫の側に変化がないのはなぜなのか?

この原因の多くは、妻が「妻・母・主婦という存在」として「否定的生活感情」を抱え、「自分の将来について考え迷い悩んでいる」こと、そしてそのことに「夫たちはほとんど気づいていない」ことであると、東京女子大学名誉教授・柏木惠子氏は分析する。
【知っておきたい、女性の「うつ」】

妻たちの自己否定感情――夫といる時こそ孤独


「将来自分のために何かしたいが、何かがわからなくて焦る」
「今の私は一人前でないようで焦りを感じる」
「今のままの生き方でいいのか不安になる」
といった感情をもって自分の現状を見つめた結果、妻たちが自分を否定的に認識しているという。

また、このような基本的な自己否定感情から、夫や子どもに対しても否定的な感情が生まれている。
「子どもの欠点が目に付き、不満」
「子どもとの関係でイライラする」
「子どもがうまく育っているのか不安」
「夫とお互いにわかり合っている感じがしない」
「近ごろ夫の欠点が気になり腹が立つことが多い」
(以上、『専業主婦における子どもの位置と生活感情』永久ひさ子,1995)
【知っておきたい、女性の「うつ」】

妻は、夫といるときに孤独感を強めている
妻は、夫といるときに孤独感を強めている
ところが、妻がどのように思っているのか、夫に推測してもらうと、一般的に「夫は妻の生活感情に気づかず、妻を楽観的に見ている」という報告がされている。この夫婦間のずれが、妻を「自分をわかってもらえていない」という気持ちにさせ、「家族の中でも孤独だという思いにさせる」という。(『家族心理学』柏木惠子)精神的に支えあうはずの夫婦関係の中で、妻は「夫といるときに孤独感を強めている」ということが、右のグラフからも理解できる。だが、これに対して「夫が孤独を感じるのは、『妻がいないとき』」(前出 柏木)であり、この認識のずれから、夫から妻へ十分な「情緒的サポート」がされないことが、先に触れた「結婚満足度」の著しい低下につながってしまう。

妻が、「妻・母・主婦」の日常を送る中で、自分や家族メンバーに対して否定感を抱き、夫(や家族)の理解不足がそれをさらに深め、孤独感まで感じさせてしまうという、マイナスの感情スパイラルがここに生まれている。

>>「男の育児休暇」よりも妻への理解のほうが大切>>