子育て夫婦には2度の危機がある

子どもの誕生前後の夫婦関係満足度には、夫と妻で歴然の差がある
子どもの誕生前後の夫婦関係満足度には、夫と妻で歴然の差がある
夫・妻それぞれの側から見た「夫婦関係満足度」という指標を見ると、日本の夫婦で妻の満足度が驚くほどガクッと下がる時期が2つある。ひとつは第一子の誕生時、ふたつ目は結婚後約10年。待望のベビーが生まれた時と、いわゆる「スィートテン」で、夫婦の連帯感や幸福感もさぞかし絶好調であろうと思われるのに、妻はここで不満を増幅させている。

第一子誕生時、夫は妻に比べてはるかに満足度が高く、父親としての自信もつけ、子どもの誕生を極めてプラスに捉えている。一方の妻の側の満足度の極端な減退、マイナス感について、東京女子大学名誉教授の柏木惠子氏は、著書『家族心理学 社会変動・発達・ジェンダーの視点』の中で、
「……結婚や子どもの誕生などのできごとは、女性により多くの負荷――家事労働や育児の負担、家族の反対など精神的負担を与えるが、これに比べて男性ではそうした負荷が小さいためプラスの効果がクローズアップする。とりわけ子どもの誕生すなわち親という社会的地位への移動によって、増える資源と減る資源(経済的・時間的・精神的ゆとり:筆者注)のバランスシートが男女で異なるから」
と、説明する。

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