「親業(おやぎょう)~子どもの考える力をのばす親子関係のつくり方」(大和書房)
トマス・ゴードン著 近藤千恵訳
定価:本体1900円+税
誰でも親にはなれる。でも、「よい親」になるのは難しい。
世界中で読まれている「親業」の創始者・ゴードン博士のベストセラー!!
そして子どもは口を閉ざす
12の型にあてはまる答えは、なぜ子ども達の心を親から離してしまうのでしょう?これは、もし自分がこのように言われたとしたら、と考えてみるとよくわかります。
・話がそれ以上続けられなくなる。黙らざるをえない。
・防衛的で反抗的な気持ちになる。
・反駁、反撃したくなる。
・自分はダメだ、劣っていると感じる。
・罪の意識を持つ。悪いと感じる。
・いまの自分のままでは受容されないと感じ、自分を変えなければいけないという圧力を感じる。
・自分で解決できないと思われているように思う。
・自分は信用されていないと感じる。
・自分のことを理解してもらえないと感じる。
・聞いている相手は、全然興味をもっていないと感じる。
私たちの使う言葉は、私たちが意味すること以上に、他のメッセージをも伝えてしまうのです。
ゴードン博士は、そういう12の型を避けるために、代わりに
「そうか」「まあ」「ふーん」
「本当かい」「冗談じゃないねえ」
などの「はっきりと何も言わない反応」こそが、子どもの扉を開く最も簡単な方法だといいます。
そして、もっと話すように、というすすめをさらにはっきり伝えるには
「それについて話してごらん」
「それについて、もっと知りたいんだけど」
「君には大事なことのようだね」
など、「扉を開けることば」を使うことで、相手は話をしやすくなるといいます。
大人同士の会話も同じ
結局、こういった会話のテクニックというのは、親子だけではなく、大人同士の会話についても言えること。相手との会話が発展しない、なかなか腹を割って話ができないというのは、ひょっとすると自分の側の答え方にも問題があるのかもしれません。
話してみて初めてわかることもたくさんあります。一人が変われば、きっと周りも変わるのでは。この夏は、ちょっと違うやり方で、お子さんや家族、友人、職場の人などと、関わってみませんか?
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