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読むと差がつく母乳育児の基礎知識(3ページ目)

わが子は「母乳で育てたい」妊婦さんが大多数。でもサポートがないまま母乳育児をあきらめる人がたくさんいます。母乳をあきらめずに本当に実現させるアイテムをシリーズでご紹介。まずは母乳育児の本で基礎知識を。

執筆者:竹内 淳子

母乳で育てるコツ

母乳で育てるコツ
『母乳で育てるコツ 』1,680円(税込)
助産師であり自然育児法研究会会長である山西みな子さんが著者のこの本は、20年以上読み継がれています。そのため、今読むと時代を感じる部分もありますが、時代を越えても変わらない原点を振り返り知ることができます。

自然育児法に基づいて、アレルギーの赤ちゃんのための母乳に重点を置いています。今でこそ食事とアレルギーの関係を科学的に説明することもできるようになってきましたが、当時はママの食事と赤ちゃんの様子から体験的に判断していました。食事に細心の注意を払いながら母乳を与えていた様子が細かく書かれています。その後に世間に注目されることになる粗食や健康ブームに通じる部分があり、たびたび見直され読み継がれることとなっています。

アレルギーを意識した食の指導は妊娠中から始まり、授乳中のメニューについても実例をあげて細かく書かれています。栄養学を見慣れていると違和感を感じると思いますが、実際に母乳育児をすると栄養学の範囲に入らない部分が出てきます。たとえば、食べ物によって乳房の張りや痛みが異なるのは、母乳を赤ちゃんに飲ませるようになると体感することでもあります。

この本の中では、先人の教えを各所に引用し解釈を加えています。古来より言い伝わったことには中には迷信もありますが、核心を突いているものもあります。人類の永い歴史を考えれば、粉ミルクで赤ちゃんを育てるようになったのも、日本人が欧米型の食生活をするようになったのも、ごく最近のこと。母乳で赤ちゃんを育ててきた歴史の方が、ずっとずっと永いのです。時にはその歴史を振り返ると、先人の残した知恵に納得させられることがあります。

書かれていることを実践するのは難しいかもしれませんが、できることを少ししてみると、それまで関心のなかった世界への扉が開くかもしれません。

巻末には、日本各地の「母乳コンサルタント」の住所と電話番号が掲載されています。乳房のトラブルだけでなく、保健相談からベビーマッサージまで、なんでも相談できます。

<DATA>
・商品名:母乳で育てるコツ
・参考価格:1,680円(税込)
・サイズ:18.8cm×12.8cm×2cm


三者三様の母乳育児本ですが、どの本の方法が正解ということではありません。自分が理解しやすい方法を選び、困った時やヒントを得たい時の参考にできればよいのです。この他にも母乳育児にはいろいろな考えがあります。多くの情報を得ると混乱するかもしれませんが、多くを知るうちに自分で判断出来る力がついてきます。妊娠中になるべく広い範囲で一読しておけば、出産後に差が出ることは間違いありません。もちろん、授乳中に読めば即役立つ内容ばかりです。

*価格に関しては随時変更されることがあります。ご了承ください



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