1年の疲れがたまり、寒さも厳しくなるこの時期、同時に風邪が流行り出す時期でもあります。「ストレスがたまると風邪を引きやすくなる」といわれますが、果たして本当でしょうか。
そもそも家族でいれば、誰かが風邪を引けばうつしてしまう可能性が高くなります。親として、我が子に風邪をうつすといったことは避けたいもの。ストレスや疲れがたまりやすい師走に、親として気をつけたいことはたくさんあります。
そこで、今回は忙しさがピークになりストレスがたまりやすいこの時期だからこそ、気をつけたい「ストレス」と「風邪」の関係、その理由と対処法を解説いたします。お父さん、お母さん必見です。
ストレスが身体の抵抗力を弱くする(理由その1)
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ストレスや疲れがたまりやすい師走…。子どもに風邪をうつす可能性もあります |
現実に多くの患者さんを診ていると、「病は気から」という言葉は、実によく当てはまる言葉だな、と思います。慢性の病気を持っている方が落ち込んだり、マイナスの感情が高まると病気の状態が悪くなることは少なくありません。
ストレスや神経・精神的なことと体の調子とは、大いに関係があります。ストレスがかかると、免疫を司る細胞、白血球の働きが悪くなるということが実証されています。その他まだまだ西洋医学ではわかっていないことも多いのですが、ストレス自体で抵抗力が弱くなることは確かなようです。
ストレスで生活が不規則になる(理由その2)
ストレス社会といわれている現代。仕事ではこなさなければならないノルマ、上司や部下、同僚とのつきあい、家庭では子供のことなど、ストレスの原因はたくさんあります。ストレスが増すときには、食事や睡眠が不規則になることもあるでしょう。たとえば、多忙のため、食事を抜いたり、偏った食事になるといった食事の乱れ。また、夜なかなか寝付けず、睡眠不足から生活のリズムが乱れることも。いずれも、抵抗力を弱めて風邪を引きやすい身体になってしまうのです。
ストレスでお酒・たばこが多くなる(理由その3)
お酒やたばこは手軽なストレス解消法としてたしなまれる方も少なくありませんね。でも、気をつけて。ストレスがかかるとどうしても飲酒量が増えたり、たばこの本数が増えるもの。たとえば、深酒してしまい、薄着のまま寝てしまうと身体を冷やしてしまいます。一方たばこは肺や気管支を傷つけ、ウイルスや細菌がつきやすくなるのです。
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