子供の病気/熱中症・熱射病・日射病

緊急対応Q&A vol.7 熱中症の基礎知識と対処法

毎年夏、熱中症で亡くなる子供が必ずいます。熱中症とはどんな病態なのでしょうか。また、どうしたら予防できるのでしょうか。これからの季節、是非知っておきたいですね。

執筆者:長尾 大志


熱中症のとき、どうしたらいいの?

Q:昨年、うちの子供と山へ行ったときに、帽子をかぶらずにしばらく遊んでいたら「気分が悪い」と言いだして慌てました。これが熱中症なのでしょうか。とりあえず日陰で寝かしていたら良くなりましたが、どのように対処したらよいのか、教えてください…。

A:お答えします。日陰で寝かせるのは正しい対処法ですね。風通しの良い日陰で休ませ、水分を補給しましょう。扇いで風を送ったり、濡れタオルで体を拭くなど体温を下げるのも効果的です。

熱中症とは

熱中症の種類には熱痙攣・熱疲労・熱射病と大きく分けて3つあります。熱痙攣は筋肉の痙攣、熱疲労は脱水症状。そして熱射病は体温の調節が出来なくなる状態ですが、実際はどの状態なのか、判断が難しいこともあります。
夏本番を迎える前に、熱中症の知識を身につけましょう
夏本番を迎える前に、熱中症の知識を身につけましょう


細かい分類はともかく、高温の環境で脱水症状や体温調節が利かなくなった状態が熱中症と考えてください。程度によっては痙攣や昏睡状態になることも。炎天下の車の中で子供が死亡していた、というケースが毎年のように報道されています。

熱中症の対処法

熱中症が起こったときの対処法は、次の通りです。

熱中症の対処法
  • 日陰の風通しの良いところに寝かせる

  • 吐き気や嘔吐がなければ水分を摂らせる

  • 体温を下げる(扇いで風を送る・濡れタオルで体を拭くなど)

熱中症の予防法

熱中症の予防は、高温になるような場所に長くいさせない、ということに尽きます。最後に、夏に戸外で遊ぶときの注意点をあげておきます。

熱中症の予防法
  • 長時間、日なたで遊ばせない

  • こまめに水分を摂らせる

  • 帽子をかぶらせる

  • 白っぽい服装をさせる

以上のことに気をつけ、まもなく始まる夏に向けて対策を立てておきましょう。

*ネット上での診断・相談は診察ができないことから行えません。この記事は実際の診察室での会話をもとに構成したものです。診断・相談が必要な方、お子様が病気にかかった場合は医院、病院で実際に受診してください。

今回の記事は、以下のリンクを参考にしました。

暑さでぐったり(お子さま119番)お子さま119番>事故やけが>暑さでぐったり

水分補給と脱水症(こぐま保育園)

応急手当(その他)・熱中症(日本赤十字社)


>> 夏に多いその他の病気と対処法はこちらから
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