優しい・穏やか・素直な性格の良い子に育てるには
愛嬌の良い子、穏やかな子、やんちゃな子、恥ずかしがりな子……、百人百色、それぞれの個性によって子どもの性格はさまざまですが、性格の良い子はみんなから愛されて得なのでは?と感じることがよくあります。自分の子どもが素直で愛される子に育ってほしいというのは、多くのママたちの願いと言えるでしょう。
でも、大人もそうですが、「性格の良い」とは一概に言えません。以前記事で紹介した「SQ(社会的指数)」が高い子は、ある意味「性格の良い」と言えるかもしれません。「SQ(社会的指数)の高い子どもに育てる7つのポイント」では、乳幼児期の関わりをご紹介しましたが、今回は幼稚園から小学校の時期の子どものSQ(社会的指数)を高めるにはどうしたらいいかを考えてみました。
<目次>
穏やか、優しい、素直……性格の良い子供って?
それでは、性格の良い子とはいったいどんな子どもなのでしょう。改めて考えてみたときに浮かんでくるのは- 愛嬌がある
- 素直でまっすぐに物事に取り組める
- 正義感が強い
- 家族を大切にする
- 人の気持ちに立って物事を考えられる
- 適度に謙虚
- 努力することができる
- 夢を持っている
- 自分の気持ちを表現するのが上手
- 上手に人を頼ることが出来る
このようにまとめると「SQ(社会的指数)の高い子ども」というのは「お互いを尊重できる子」と言い換えることができそうですね。
SQ(社会的指数)とは、社会性のIQのこと
SQとは社会で生きていくために大切な、人との関係を作る能力(画像はAmazonより)
社会で生きていくためには、人とのかかわり合いが欠かせません。ダニエル・ゴールドマン氏が2007年に発表した『SQ生きかたの知能指数』の中では、そうした社会で生きていくための大切な能力=SQ(Social Intelligence Quotient / 社会的指数)について触れています。「SQの高い子に育てる7つのポイント」の記事の中でも触れていますが、SQ(社会的指数)の高い子の特徴としては相手と共鳴する力、一緒に感情を分かち合う力が高いことがまずあげられます。
「うれしいね」「楽しいね」「困ったね」という感情を仲間と分かち合うことで信頼関係が出来、社会の中で生きていく際に必要な協調性が育ちます。さまざまな人とのかかわりを通して、尊敬し学びあい、育ちあう=共に育ち共存する、という社会で生きていく上で最も大切な力を備えていくのです。目と目が合い、笑いあう……これは、同調し、感情を分かち合う能力から生まれる愛嬌といえます。
実際にこういった体験の少ない子どもにも、何度か目を合わせ、語りかけ、笑い掛ける体験を重ねることで子どもに笑顔が増えてくるのを体感しています。こういった体験から子どもは「相手は今こういう気持ちなんだな。じゃあ、今はそっとしておこう」と人の気持ちを察する力がついてくるのです。
それでは、このSQ(社会的指数)を高めていくためには、一体どんなかかわり方をしてけばいいのでしょうか。
子供の性格をいい子に育てるSQ(社会的指数)的親のかかわり方
まずは子どもには、次のような基本的な体験をたくさんさせてあげることが大切です。
- アイコンタクトをたくさん取りましょう
- 表情豊かに関わりましょう
- たくさん話しかけ、スキンシップをしましょう
- 生理的な不快感を細やかに解消してあげましょう
- 絶対的な安心感を持たせてあげましょう
- TVは長時間見せない
- 恐怖からの学習を
子供のSQ(社会的指数)を高めるのに欠かせない、家庭の安全基地
これまで具体的に、実際に私たちにできるSQ(社会的指数)を高めるかかわり方を見てきました。実はその土台になる最も大切なものは、子どもにとっての安全基地を作ってあげることなのです。
子どもが一番最初に体験する人間関係は家庭。ここで過ごす時間の中で「自分は受け入れられている」「愛されている」「人は信じられる」という感覚を持てること。家庭が何かがあったときの気持ちのクッションとなり、正しいことや間違っていることといった人間の基本を教えてくれる場であることが大切なのです。
こういったかかわりを繰り返していくことで子どもの基盤が安定し、素直でまっすぐな子ども・正義感の強い子へと育っていきます。それだけ、子どもにとっての家庭は意味のある場所なのです。
人とのかかわり:社会性を学ぶ中で大切なことは、相手のすごさを認め、尊敬し、学びあえる友達関係を築くことであると佐々木正美先生もおっしゃっています。これらのことを日常生活に取り入れることで、子どもがママやパパの愛を受け、性格の良い子に育っていっていくことを楽しみにしています。
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