トイトレでうんちだけできない!トイレトレーニングのコツや対策
うんちのトイレトレーニングはこじらせると長引いてしまう……
<目次>
トイレトレーニングでこじらせると長引くのがうんち
2~3歳の子のおしっこは、2~3時間おきに、1日計6~10回というのが平均的なので、トイレトレーニング中はかなり大変です。しょっちゅうおしっこのことを考えていなくてはいけなくて、それがストレスになっているママやお子さんは多いものです。しかし、回数が多い=経験の場数が多い、よって、いったんペースができると、そのまま定着し、軌道に乗ることが多い、これがおしっこの特徴です。一方、うんちはそれとは傾向が違い、トイレ以外の場所(パンツやおむつの中)でするクセがついてしまうと、長引く傾向があります。
小学生になっても、うんちだけは別というお子さんもいます。便意も分かっているけれど、「トイレはこわい、パンツは安心」という思いが、なかなか抜けられない状況を作ってしまうようです。いったんこじらせると長引きやすいのがうんちの特徴ですので、まだこれからトイレトレーニングというご家庭は、それも頭に入れて進めていきましょう。
トイトレはできるだけ、おしっこと一緒にうんちの練習も
トイレトレーニング中は、回数の多いおしっこの方に注意が行きがちです。とくにスタート時は、“尿意⇒おしっこが出るまでの時間”が、“便意⇒うんちが出るまでの時間”と比べ、圧倒的に短いので、「おもらししないように」とおしっこ目的でトイレに誘うことに気持ちが集中します。うんちはというと、「ま、あとでいいかな」という気持ちがあったり、「ついでにできればラッキー」くらいに思っていたりで、おしっこ中心型のトイトレの中で、かすんでしまいがちです。しかし、うんちのトイレトレーニングでこじらせ、長引かせを起こさないようにするには、おしっこのトイレトレーニングと同時進行するのが一番です。もちろん、プラスαのトレーニングになるので、ママもお子さんも負担は増えますが、あとあとを考えたら、一緒に進めてしまう方が得策です。
幸い、
- うんちは回数が少ない
- 便意が読み取りやすい
おむつ時代から、「そろそろ、うんちが出そうだな」というのが、お子さんの行動や表情から読み取れていると思います。あとは、「いつもだいたい朝ごはんの後」のように、タイミングが分かっているケースもあるでしょう。「あ、うんちかも」と思ったら、おしっこを誘うのと同じように、うんちも誘ってあげるのがベスト。おしっこと比べるとうんちの回数は圧倒的に少ないので、気持ちはおしっこに、でも少しだけうんちにも気を配ってあげましょう。
子供がトイレでうんちを嫌がる理由を先回りして防止する
子供がトイレでうんちを嫌がらないために
子供がうんちをトイレですることを嫌がる理由として多いのが、
- ポトンとうんちが穴に落ちていく感覚が怖い
- ピチャッとおしりに水が跳ねるのが気持ち悪い
- 足がつかないため、安定感がない
うんちが穴に落ちていく感覚への抵抗感や、足がぶらぶらしている不安定な状態で力むことへの違和感などは、「ここでやりたくない」という思いを引き起こしがちです。いったんそうインプットされてしまうと、「絶対イヤ」ということになりかねないので、トイレトレーニングをしようと決めたら、うんちのやりやすさも一緒に考えておきましょう。
トイレとおまるを比べると、おまるの方が、
- 足がしっかり下に着くので踏ん張りやすい
- 穴にポトンという感覚がない
- 水がぴちゃっと跳ねない
トイレで行う場合は、足場を安定させるためのステップを使用し、あとはトイレットペーパーを便器の中にふわっと敷いて、”ポトン”にならないように工夫することもできます。紙がもったいないですが、抵抗感を持たれるよりは、ずっといいです。トイレトレーニング中の一時的な策としておすすめです。
今までお尻にくっついていたものが、勝手にポトンと落ちていくのですから、子供だって不安です。おしっこのトイレトレーニングと同様、「できないこと」をできるようにするためのプロセスですので、たとえうまくできなくても、強く叱ったりせずに、「今度はママがもっとうまく声をかけてあげる」「だから次は、トイレでがんばってみようね」のように、次回へのアドバイスを伝えるようにしましょう。
すでにトイトレでうんちだけできないという場合の対策
ここまでは、これからトレーニングというご家庭向けの内容でしたが、中にはすでにこじらせてしまっているというお家もあると思います。ここからは、うんちだけできない状態になってしまった場合の抜け出し方についてお伝えします。一般的に、うんちだけトイレでできない場合、
- パンツにそのままする
- うんちをしたくなったら、おむつに履きかえて、そこでうんちをする
おしっこのトイレトレーニング後の早い段階でしたら、うんちがしたそうな顔をした段階で、すぐに声をかけ、トイレに向かうという従来の方法を続けることで、できるようになることもありますが、ある程度ペースができてしまうと、ママが家でいくら言っても、頑なにイヤがる状態に陥りがちです。
これまでの育児相談の経験を踏まえると、いったん長引きモードに入ると、その「卒業」のきっかけは、
- 自然に卒業型
- イベントで卒業型
まずはじめの「自然に卒業型」は、その子自体が、大きくなって、「トイレでしよう」と思い立つ、自発的な流れです。親がいくら言ってもダメな状態でも、その子自身が、「これは変だ」と思うことで、自然に卒業するタイプです。
次のイベントで卒業型は、お泊りや旅行など、日常ではないイベントをきっかけに、卒業するタイプです。
- 学校で2泊3日の林間学校で、おむつに履き替えるタイミングがなく、堪忍してトイレでやってみた子
- おじいちゃん、おばあちゃんの家に兄弟だけで泊まりに行って、それを機に卒業した子
いずれにしても、うんちをトイレでする「実力」はあるのに、それを披露せずに来ただけなので、ある「きっかけ」でいったんできるようになってしまえば、スムーズに行くケースがほとんどです。その「きっかけ」を、その子が自発的に動くまで待つか、それとも何かのイベントに乗っかるか、悩むところですが、私のおすすめは、ママなしでおじいちゃん、おばあちゃんの家(もしくは親戚)にお泊りに行くパターンです。先方には事情をあらかじめ伝えておき、おむつやパンツは荷物に入れておきます。大人はあえておむつを促さないようにし、その子の判断を待ちます。これで上手くいけばしめたものですが、ダメであれば、また次回。
長引きによる習慣化はとても根強いので、ママが毎日ガミガミ言うよりは、このようなイベント設定でのきっかけの方が、断ち切る突破口になりやすいものです。その子の自発的な動きを待ちつつも、上手にきっかけを作る工夫をしてみることをおすすめします。
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