ステーショナリー・文房具/ボールペンを愉しむ

読書中に書き込みがしやすくなるペン

本やスケジュール帳にピタリと寄り添う携帯性抜群のペン「おんぶっく」。今回は、特に本との相性を色々とレポートしてみました。

土橋 正

執筆者:土橋 正

ステーショナリーガイド


レバレッジ・リーディング
ベストセラーとなった「レバレッジ・リーディング」
「レバレッジ・リーディング」(本田直之著 東洋経済新報社)を読んで私の読書観はガラリと変わった。

中でも私の胸にグサリと刺さったのは

「読書が大事なことはわかっているけど、忙しくて読むヒマがない。(中略)これはわたしに言わせれば、全く逆です。本当は、本を読まないから時間がない」

という一文。

この本を手にするまで私は完全に前者の忙しくて時間がない派だった。そんな私が、この本を読んだことで、読書に対する考え方を180度転換してしまった。そういう意味で私の人生を方向転換してくれた本だった。

この「レバレッジ・リーディング」の中で、さらに私の価値感が覆されたことがあった。それは本はどんどん書き込んで汚した方がいいというもの。

私はそれまで、書き込むことはおろか、あまり本を汚さないように、それこそ、ページに折り目ひとつ付けないように、そぉっと読んでいた。読んでいたというよりは、むしろ遠慮気味に「読ませていただいた」と言ったほうがいいかもしれない。

本田氏は、本(特にビジネス書)は自己投資のためであって、そこからひとつでも自分に役立つもの見つけるのが重要だと語っている。そのために、気になることがあればどんどんと線を引いたり書き込んで、自分のものにした方がいいという。

確かに一冊1500円くらいで、その後の仕事のはかどりが向上されるのであればこれは安い投資である。

価値感を大きく転換された私は、以来ビジネス書をむさぼるように読み、ページに折りこみを付けたり、盛大に書き込みもするようになっていった。

このペンがその時からあったら、さぞ便利だっただろうに・・・、というものがこのほど発売された。

トンボ鉛筆の「ONBOOK(おんぶっく)」だ。
トンボ鉛筆 ONBOOK(おんぶっく)
先頃発売された本や手帳にセットできるトンボ鉛筆の「ONBOOK(おんぶっく)」


本にピッタリと寄り添う新発想のペン

この「おんぶっく」、ちょっと見たところでは、いつものペンよりやや短いというくらいしか違った所が見あたらない。
トンボ鉛筆 ONBOOK(おんぶっく)
ボディはチェリーピンクとココアブラウンの他ブルーグレーもある。個人的には、ブラックやホワイトカラーあたりも欲しい。

しかし随所に工夫がちりばめられている。

まず、ボディからして違う。丸い軸と思いきや、1ヶ所だけ凹んだようになっている。
トンボ鉛筆 ONBOOK(おんぶっく)
クリップの付いている面がへこんだユニークなスタイル。

トンボではこれを、豆型と呼んでいる。なるほどキャップの側から見ているとそんな感じだ。
トンボ鉛筆 ONBOOK(おんぶっく)
ブタの鼻のように2つの穴がある方がシャープペン。もう一方がボールペン。

何ゆえ、このように凹んでいるかというと、本の背表紙にピッタリと寄り添うためだ。

実際多くの本は背が緩やかに丸みを帯びている。その背にペンのへこみがピッタリとフィットする訳だ。しかし、本の中には平らなものもある。そんな時は、エンドウ豆スタイルの2点でもって固定ができるようになっている。これまでの丸軸では一点での支えとなるので、安定感は格段に増すことになる。つまり、丸くても平らでもピタリとフィットさせることができるのだ

次にクリップ。

これまでのクリップは、シャツやスーツのポケットにさすことを前提に考えられていた。そうしたものを本にセットしようとすると、どうしてもペンの頭がちょこんと飛び出てしまう。
トンボ鉛筆 ONBOOK(おんぶっく)
ペンの頭ギリギリから出ているクリップ。しかもクリップの面はフラットになっている。

「おんぶっく」ではペンの頭ぎりぎりからクリップが出ていて、本にセットした時に、わずかに飛び出るくらいで、おさまるようになっている。


細かなところでは、クリップの差し込み口の高さも極力低めに抑えられている。これは本の表紙に挟んだ時に、表紙が必要以上に膨らまないようにするためだろう。

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