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「趣味の文具箱」「ステーショナリーマガジン」の編集長を務める清水さん。「カメラマガジン」などのカメラムックも手がけておられる。
清水さんは取材の際、どんなペンを使われていますか?
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清水さん愛用の芯ホルダーの数々。
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「筆圧を強く書いても折れにくいところが気に入っています。」私は基本鉛筆派なんです。もうかれこれ20年近く取材・編集の仕事をしてきましたが、鉛筆という筆記具に信頼を寄せています。鉛筆の強みは、あらゆる状況でも筆記できること。例えば、取材帰りなど飛行機の中で書くこともありますが、気圧の変化に大きく左右されることもありません。また以前、漁船で同乗取材したときに、ノートが水に濡れてしまったことがありましたが、そんな時にも鉛筆なら安心です。残量は芯の長さが一目でわかるし、芯さえあれば、機構上のトラブルなどで書けなくなるということがまずありません。私たち編集者は記録をしっかりと残すということが絶対条件ですので、そうした面で鉛筆に行き着いたという訳なんです。ただ鉛筆は携帯性が悪いという欠点があります。そこで、芯ホルダーもよく使っています。芯ホルダーならクリップもありますので、ボールペン感覚でポケットに入れておくこともできます。芯ホルダーは色々と持っていますが、中でもステッドラーのMARS780Cはお気に入りの一本です。万が一取材中に芯がなくなってしまってはいけないので、芯ホルダーを使うときには、常時鞄の中には2~3本予備のものを入れています。また、使う芯は2Bです。この硬さだとスムーズに、そしてスピード感を持って書けるのがいいですね。
今も、取材の時は芯ホルダーを使っているのですか?
たまに使いますが、最近はもっぱらファーバーカステルのパーファクトペンシルの出番が多いですね。(と、言いつつ4本のパーフェクトペンシルを取り出す。)以前、感じていた鉛筆の携帯性の悪さをこのパーフェクトペンシルは見事に解決してくれました。
今も、取材の時は芯ホルダーを使っているのですか?
たまに使いますが、最近はもっぱらファーバーカステルのパーファクトペンシルの出番が多いですね。(と、言いつつ4本のパーフェクトペンシルを取り出す。)以前、感じていた鉛筆の携帯性の悪さをこのパーフェクトペンシルは見事に解決してくれました。
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今、最も出番が多いというパーフェクトペンシル
4本もお持ちとはすごいですね。
鉛筆派の私には、本当にこれは助かります。この中で最も気に入っているのは、鉛筆削りがないスリムなタイプなんです。
パーフェクトペンシルに鉛筆削りなしタイプなんてあったのですか?
そうなんです。初期のもので、今では発売中止になってしまいました。鉛筆削りがない分、コンパクトでしかも軽量なので、とても扱いやすいです。しかも、補助軸としても優秀でスライド式の留め具もあり、しっかりと固定できます。これだと、キャップに深々と差さなくても、鉛筆の端っこを少しだけさして、後はこのスライドの留め具で固定できます。ですので、短くなった鉛筆を最後の最後までキッチリと使いきることができます。ぜひ、再生産して欲しいモデルのひとつです。
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初期型のパーフェクトペンシル。キャップ先端に鉛筆削りはない。鉛筆の固定にはスライド式とネジ式の2種類がある。残念ながら、いずれも廃盤
確かに、これは優れた機能ですね。今も売っているなら、私も欲しいくらいです。