万年筆の命、ペン先にも数々のこだわりが

プラチナ万年筆 プレピー
カラフルに仕上げられたペン先はとても新鮮な印象

プラチナ万年筆 プレピー
筆欲がそそられるペンポイント
210円の万年筆ということで、ペン先はステンレス製になっている。そのペン先はインクの色にあわせてきれいなカラー仕上げになっている。このペン先の中で注目すべきは何と言っても、ペンポイントがしっかりとついていることだ。このペンポイントには超耐摩耗合金が使われているのだと言う。カートリッジ式であり、同時に摩耗に強いペン先を備えているわけだから、210円の万年筆といえども長く使うことができそうだ。

プラチナ万年筆 プレピー
ペン先には0.3という刻印がある。
これは字幅を示す。

万年筆のペン先というと「細字」や「太字」といった表記が一般的だが、このプレピーでは、0.3となっている。プラチナ萬年筆によれば、今回のプレピーは、日頃ゲルインクボールペンを使っている若い人をメインターゲットとし、そうした人に手軽に本格的な万年筆の書き味を楽しんで欲しいということがあるのだそうだ。ということで、若い人たちに馴染みのある数字表記をあえてしている。なお、この0.3mmは万年筆で言うところの中細(細字と中字の中間くらい)にあたる。

実際に書いてみると、ステンレスペンとは思えないほどのしなやかさがあり、正直驚いてしまった。金ペンと違いステンレスのペン先はどうしてもかための書き味になってしまうものだ。ステンレスでありながら、しなやかさを生んでいるのには、当然訳がある。その秘密は、ペン先の板の厚みをできるだけ薄くし、さらに、ペン先の形状にもひと工夫を加え、ペン先の先端に行くに従いだんだんと細くしたことによるものだと言う。ステンレスだから、かたいのはしょうがないとあきらめるのではなく、書き味への飽くなきこだわりを感じずにはいられない。このペン先は、もちろん、今回のプレピーのために新規に作られたものだ。

プラチナ万年筆 プレピー
ステンレスながら驚くほどのしなやかさのあるペン先

実は、開発担当者の方によると、このしなり以上にこだわった点があるのそうだ。それはインクフローをよくするということ。確かにペン先を紙の上に軽くおき、ほとんど力をかけずに走らせても、インクがよどみなく出てくる。一般にインクの出の良し悪しはペン先の切りわりと呼ばれるペン先のすき間のよせ具合によるところが大きい。この調整は大変難しく、よせればいいというものでもなく、仮によせ過ぎると、インクの出が悪くなってしまう。この微妙な調整が今回特に気を使ったのだそうだ。今回のプレピーでは、このよせをあえて少なめにしたのだと言う。つまり、多少隙間があいているという状態だ。よくよくルーペで見てみると、確かにわずかだがすき間ができているのがわかる。その切りわりの先端側にいたっては表面張力のようにインクがすでにスタンバイしていて、今か今かと出番を待っているようだ。

プラチナ万年筆 プレピー
切りわりが約0.1mmほどあいている。
先端側にはインクがとどまっているのが見える。

これが軽く書いても気持ち良くインクが出ることにつながっているのだ。先ほどもご紹介したように、このプレピーはゲルインクを使っている若い人たちに万年筆の良さを味わってもらうということがある。だから、ゲルインクのように軽く書け、しかも、インクがしっかり出るということに注意を払ったのだと言う。ゲルインクはペン先のチップが回転する抵抗があるが、万年筆はペン先がすべるだけなので、より軽く書けると言えるのかもしれない。

プラチナ万年筆 プレピープラチナ万年筆 プレピー

プラチナ万年筆 プレピープラチナ万年筆 プレピー

プラチナ万年筆 プレピープラチナ万年筆 プレピー

プラチナ万年筆 プレピー
字幅0.3mmなので、5mm方眼の1マスにも十分書ける


筆圧をかければ気持ちしなやかなしなりを生み、このしなりにより日本語特有のトメ、ハネ、ハライも表現でき、しかも軽いタッチで書いても気持ちよくインクが出て書くことができる。考えてみれば、この2つはまさしく、万年筆のよさそのものでないか。

価格を下げると、どうしても何かを我慢しなくてはならないというものだが、このプレピーは210円という限られた制約の中にありながら、万年筆の醍醐味が味わえるペンにしっかりと仕上げている。

プレピーは、はじめて万年筆を持つ人向けということで、その人の万年筆の第一印象を決めてしまうという、ある意味責任重大なペンとも言える。

だからこそ、こうしたこだわりを持ったつくりにしたのだろう。

プラチナ万年筆 プレピー
プラチナ萬年筆 プレピー 各210円
全6色、字幅0.3mm、カートリッジ式。


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