使い心地もしっかりと進化している
このねじり味が何とも気持ちいい
ツイストすると3種類のペンが順々に繰り出されるという基本的な構造は昔と変わっていない。しかし、そのツイスト具合がちょっと違う。「カチカチ」という威勢のいい音をたてるのではなく、大人しげに「プスプス」と回転していく。その感触が実に滑らか。柔かなクリック感と共に、それはそれはやさしく回転していく。
ツイスト式で気になるのは、まさにこれからペンを繰り出そうとするときに、いったい今どの位置にいるのかということがつかみづらいことだ。いかんせん、回転させてみないことにはわからない、というのがこれまでのツイスト式多機能ペンだったと思う。とりわけ今回のシャーボ Xのように、3種類のペンが入ったツイスト式だと、一歩間違えて逆向きに回すと遠回りしてしまうこともあり得る。
しかし、このシャーボ Xではボディのセンターに1本線、2本線、3本線という目印が付いている。これを頼りにすれば、目的のペンを出しやすくなる。ちなみに、1本線はシャープペンになっていて、残りは自由にセットできるようになっている。私は、使用頻度の高い順に、2本線をブルーブラック、3本線をボルドーにしている。
1本線はシャープペンのみ |
次に、ノックボタンの押し心地について触れておこう。ボディ中央にはノックを押しやすいようにと、ボディが縮まるように作られている。面白いのは、ノックができるのは、シャープペンの時だけで、ボールペンを繰り出した状態では、ノックはできないようになっている。きっとこれは、不用意にボディのガタつきを起こさないようにしているのだろう。
また、ノックボタンにはゴム状のパーツがある。
ノックボタンにはラバーが付いている。
私はてっきり消しゴムかと思いこんでいたが、そうではなく、ノックの押し心地をよりソフトにするためなのものだという。確かに、親指のフィット感はなかなかものがある。しかし、押し心地はやや重めになっていた。ボディの上半分を押し込む仕組みになっているので、致し方ないのだろう。
ラバーが指先に程よくフィットする。 | ボディ中央が伸縮する仕組み、 押し心地はやや重め。 |
ちなみに、このシャープペンときだけしかノックができないという特性を利用して、ブラインドタッチで目的のペンをだすということもできる。まず、ツイストして、ノックできるところを探す。そこは当然シャープペンである。そこを起点に考えれば、私のセッティングで言えば、右に回せばブルーブラック、左に回せばボルドーとなる訳だ。
白いシャツに 白のペンがよく似合う。 | ペンだけでなくケースもなかなかのデザイン。 |
30年ぶりに大幅なリニューアルを図った今回のシャーボ X。見た目のデザインがモダンになったということも大きいが、実はそれだけではなく、ツイストのねじり具合の感触や、ペンの出しやすさなど細かな点もしっかりと改良の手が加えられている。
昔シャーボを使っていたという人も、今回初めて使うという人にもきっと楽しめるペンだと思う。
ゼブラ シャーボ ボディのみ 3,150円~
シャープメカ 各315円
油性ボールペン替え芯 各84円~
ゲルインク替え芯 各168円
今回の組み合わせの場合、合計で3,801円
シャープメカ 各315円
油性ボールペン替え芯 各84円~
ゲルインク替え芯 各168円
今回の組み合わせの場合、合計で3,801円
<関連リンク>
ゼブラ シャーボ Xオフィシャルサイトでは、ボディやインクのカラーバリエーションがご覧になれます。
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