お帰りなさいませ、愛しのハケット様。
ハケット リミテッド(英国本社)の会長ジェレミー・ハケット氏。 |
日本では1980年代初頭に映画「炎のランナー」が公開され、アメリカントラッドから少しずつブリティッシュスタイルへと流れがかわってきていた。
当時私は大阪の堂毎地下の映画館でこの作品をみました(笑)。ナイジェル・ヘイヴァース演じるリンゼイ卿のエレガントなこと!
あと、アラン・フラッサーの名著「MAKING THE MAN 男の服装学」が1983年秋に日本で発売され、イングリッシュ・ドレープスーツという言葉がお洒落心にインプットされたのもこの頃。国内ではエーボンハウスやベイカーストリートが頑張っていた頃です。
「母さん、僕のあのオプティモパナマ、どうしたでしょうね・・・」
日本でもそういったブリティッシュスタイルの土壌ができた頃、ちょうどハケットが上陸したのだ。英国好きは熱心に通いましたよ。
ところが、どういった事情かはわからないが日本から撤退してしまった(泣)。その後のメンズファッションはトラッドが死語になり、アメリカントラッドはもちろんのこと、クラシックなブリティッシュスタイルも風前の灯火に・・・。
その間、チャーチの靴やターンブル&アッサーのシャツが再び注目されたり、さらに昨年あたりからフランネルやスリーピースが流行るなど予兆はあった。そして、やっとハケットが日本に戻ってきたのだ!
こちらがロンドンの本店。とても洗練された建物です。 |
ブランド創業から25年を迎えたハケット ロンドン(HACKETT LONDON)だが、英国国内に直営12店舗、ヨーロッパの代表都市に42店舗を出店し、とても充実している。
会長はもちろんジェレミー・ハケット。たびたび日本のファッション雑誌でも登場しているので、皆さんもよくご存知でしょう。
ちなみに彼の自宅は白壁で、エレガントな家具と装飾品で整然としているとか。あのハケット1号店も白壁に黒いドアでしたね。
「最高級靴読本Vol.2」のP13に載っているのが彼の自宅でしょうか。
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