等身大より、ちょっとだけ高価なもの
手巻きのスピードマスター プロフェッショナル。私物。 |
最近、機械式腕時計の値段が高い。昔、といっても20年ちょっと前までは手巻きの「スピードマスター」が憧れだったりしたわけで、当時で20万円くらいでした。
あと、憧れのものといえば、靴ならチャーチの「チェットウィンド」、リーガルが出していた「ブリティッシュ・コレクション」「シェットランドフォックス」かな。
ネクタイなら英国の「アトキンソンズ」。シャツなら西武百貨店がやっていた「ターンブル&アッサー」。
櫛なら「ケント」で、ヘアブラシなら「メイソンピアソン」。傘なら「フォックス」かな。等身大よりもちょっとだけ高価なものが、現実的な憧れでしたね。
まあ、わかりやすかった時代でもある。まだバブル景気が始まる前で、インポートものが大量に入ってくる前だったし。
こういう時代を経験してしまうと、いまの世の中、ラグジュアリーなものがいっぱいで、眩し過ぎる感じがする。
ホテルもここまでラグジュラリーなホテルが乱立すると、オークラのあの静かなロビーが懐かしくなったり・・・。
このラグジュアリー化の傾向は機械式腕時計の世界でも同じで、30万円の腕時計をしていても、周囲が驚くことはない。これって異常な世界ですよ!
押し出しのかなり強い50万~80万円クラスの現行品をして、ようやく周りも「おおっ、いいね~」といってくれる。
でもそういう時計って何年か経つと飽きちゃうのね。アンティークウオッチの場合、何十年経っても色褪せない魅力があるというか・・・、いいかえれば最初から高揚感があまりないともいえるが(笑)。
それでも金銭的に余裕のある人はトレンド色の強い現行品をコレクションしてもいいと思う。
ただ普通の人はオーバーホール代もかかるし、何本も所有するというのは難しい。とくにクロノグラフはオーバーホール高いんだから、ほんと。
何本も所有しない人はアンティークウオッチを買うというのも方法。買い方は専門店かネットオークションが一般的だろう。
とうぜんネットオークションのほうが安く買えるわけだが、腕時計が届いてみたら機械のコンディションが悪かったり、リューズがガタガタしていたり、針の動きがカクカクしているものも多い。
やはり信頼のできるオークションを利用することが大切だ。
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