ビジネススーツで許される、小さな遊び
袖口はシングル・カフとダブル・カフ(フレンチ・カフ)に分けられ、ダブル・カフの場合はカフ・リンクスで袖口を留めなくてはならない。
唯一ビジネススーツで遊びが許されているのがこのカフ・リンクスで、シルバーのシンプルなデザインのものから英国のアンティークもの、エナメルを施したものなど、その種類も豊富だ。少しずつコレクションしてみるのも面白い。
シャツの袖口はスーツの袖口から少し見えるのが美しいとされている。こういった伝統的なルールも最近ではいわれなくなってきているが、やはり1cm程度出すことで清潔感を演出することができる。もちろん見ためのバランスもいい。
余談だが1920年代の写真集を見ると2cmはシャツの袖口を出している。時代によってルールもかわってくるものだ。
シャツの袖が長過ぎる場合は、購入したショップかリフォーム屋で丈詰めしてもらおう。意外と自分にぴったりな既製シャツを見つけるのは難しい。
良いシャツの見分け方教えます
縫製の良し悪しを見るには、1cmあたりのミシンステッチが7ステッチ以上あるかどうかでわかる。ただ身頃や袖、衿などの縫製箇所によって、また生地によってもステッチ幅を変えているので、もっとも細かなステッチ部分で調べること。
またシャツの袖を広げて、アームホールを正面から見たときに直線ではなく、大きく弧を描いているものが立体的に縫われている証であり、着心地に直接かかわってくる。
パーツでいえば、前身頃と後身頃を縫い合わせた裾部分にガゼット(補強布)が付くかどうかも高級シャツの目安となる。
個人的に国内ブランドで素晴らしいと思う既製シャツブランドをあげると、『コンブリオ』(スキャッティー・オーク)と『アリストクラティコ』、『フェアファクスコレクティブ』である。実際に着続けての意見だから、少しは参考になるのではないだろうか。
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