その流れを受けてスーツもBDシャツ、レジメンタルタイなど、アイビー&プレッピーな味付けをスーツスタイルにも取り入れた着こなしが話題です。トム ブラウンの例を出すまでもなく、アメリカンテイストは確実に今のファッショントレンドのメインストリームなのです。
しかし80年代からこちらクラシコイタリアの洗礼を受け、ここ最近はブリティッシュこそ正統と教え込まれてきた世代にとって、アメリカントラッドって何? といった方も多いはず。そこで今回は、アメトラ風味のスーツとはこういうもの、というお話を。
今旬のアメトラスーツって?
エディフィスのスーツ参考商品、BDクレリックシャツ1万2600円、フランコ バッシのタイ1万4700円(以上エディフィス 渋谷) photo:石井幸久 |
素材はフランネルタッチの紡毛生地で今年らしい起毛感です。スタイリングはクレリックのBDシャツにストライプタイ。ネイビースーツにネイビー地のタイは、誰にでも着こなせる汎用性の高いスタイルです。ボタンダウンシャツは、かのアメトラの老舗ブルックスブルザーズが世に送り出した世紀の傑作ですが、これを流行りのクレリックしているあたりは、旬の取り入れ方のうまいアイテムです。ラペルが細くゴージ位置が高いのは最近の細身スーツの影響といえますが、細かい部分にアメトラ流の特徴があります。では、細部を見ていきましょう。
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